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「まったく!5徹なんてなに考えてるんですかジャーファルさん!」


私は今、名前の手により自室のベッドへ寝かしつけられ、何度目かの小言・・いわゆる説教を聞かされている。少し目眩がしただけなのだが名前は妙に勘が鋭く、見事私が徹夜を5日間続けていたことがあっさりと見破られてしまった、と言うわけだ。


「ちゃんと食事してました!?いつ食べたんですか」
「記憶にあるのは二日前です」
「それ絶対変です!普通死にますから!」


ひいい、と変な奇声を発した名前は後でお粥作ってもってきます、と鬼のような形相で叫んだ。、かと思えば名前#がくすり、と口に手を添えて笑う。


「どうしました?」
「あ、すみません。・・いえ、逆だなあって思いまして。いつも怒鳴られるのは私ですから」
「それは名前がサボるからでしょう?まったく。王に仕えるあなたが仕事を放るなど聞いたことが・・う、」
「ジャーファルさん!?」


あまりの胃の痛みに服を握り、蹲る。きりきりと、針が突き刺さるような鈍い痛み。穴があいてしまいそうだ。


「ほら!ちゃんと寝ていてくださいよ!」
「半分はあなたのせいですよわかっていますか」
「ですからこうして看病してあげてるんじゃないですか!」
「・・・気遣いは大変有難いのですがまだ仕事が・・・」


名前に頭を叩かれる。呆然とする私に名前は言い放ったのだ。


「私と王が残りを片付けます!ですのでジャーファルさんは安心して休んでください!」
「・・・いえむしろそっちの方が心配、」


「ジャーファル!調子はどうだ」
「シン」
「ではジャーファルさん!王よ!私は仕事がありますのでこれで」
「待ちなさい名前!」
「張り切ってるなー名前」
「シンドバッド王の分も用意してありますので後で来てくださいね!」
「え"、」


シンは名前の言葉に身体が固まる。冷や汗を流して私を見る。だが私はそんなシンを無視して笑顔を向け言ってやった。


「手伝ってくれるんですかシン(普段サボってるんだからこういう時ぐらいは仕事しろよ)ありがとうございます(逃げたらどうなるか分かりますよね)」
「・・・・・、任せてくれ」
「はい」


かなりダメージを受けたシンに私は気がつかれないよう小さくピースをした。これがいい薬になればよいのだが。


「それにしても、俺たちが気がつかなかったのに・・、名前はよっぽどジャーファルを見てるんだな」


にやにや顏で言うシンに多少苛立ちを覚えながらもその言葉の意味を考える。反応を見せず動かないでいる私にシンは仕事は忘れてゆっくり休めよ、と言い残して部屋から出て行った。静まる部屋。

「・・え・・?」


やっと口から出た言葉はたった一文字。自分の顔に熱が集まってくるのが分かる。


あの意味は?シンのあの意味深な言葉の意味は。はたして私が考えてる意味なのか。考えて考えても分からない。ただ、熱で頭が朦朧とする。ああ、自惚れてもいいのでしょうか。どれだけ答えをさがしても見つからない私はベッドへと沈んだ。



リボン結びの心臓

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