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これはブウとの激闘が終わり平和になってから数か月後の物語。いつものように悟天と遊ぼうとでかけるため玄関へと向かう廊下の途中で呼び止められて足を止めた。声をかけたのはブルマだった。その隣にはブルマに身を隠すようにしている少女がいる。トランクスはいきなり見知らぬ人物を連れて来られたことにより訳が分からずただぽかんとしていた。

「うちの親戚の子なんだけど暫くの間うちで預かることになったの」
「は、はじめまして」

もじもじしながら小声で挨拶をする少女。その可愛らしさにトランクスは目を奪われ、見惚れていた。いつまでたっても言葉を発さないトランクスに痺れを切らしたブルマはもう!と声を荒げた。

「トランクス挨拶ぐらいしなさい」
「あ、トランクス、です!」
「わたしはななしです・・・トランクスくん?よろしくね」

預けられてきたのは親の事情らしい。なんでも離婚したとかでどちらがひきとるかで揉めて結局どちらも引き受けるとは言わなかった。仕方ないので話がまとまるまで遠い親戚にあたるここにおちついたらしいのだ。なんて無責任な話だろう。まだ小さいななしやトランクスには理解し難い話だが決まってしまったものはしょうがない。

「ここがななしちゃんの部屋ね」
「え」

一人部屋には広すぎる部屋に案内されてななしは目を見張って驚いた表情でブルマの方を見た。その表情に首をかしげる。

「どうかした?」
「部屋なんて・・・もらったこと、ない、」
「ああ!そうなのね。でもここはもうななしちゃんの部屋だから好きに使ってくれて構わないわ!」

声にはださないもののとても嬉しそうに部屋を見まわすななしにブルマは微笑んでそれを見ていた。ここはななしがいた家とは違うし、前はどんな生活を送ってきたのかは分からないがせめてここにいる間だけは幸せになってもらいたい。

「さ、もう少し案内するわ」

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