らしさ、の正体。


すいきんちかもくどってんかいめい。発音してみて、気づいた。
途中でちょっとドイツ語っぽい。
どってん。
ドッテン。
ドイツ語を学ぶ機会を持たなかった私だが、そこはかとなくこれはドイツ風だと思わせる何かに遭遇することがある。たとえば、「美人薄明」。ちょっとアクセントを変えればドイッチェになるのでは?ヴィージェハーメン、の様な。どうも上手く伝えられない。
しかしドイツ語云々を度外視したとしても、どうだろう!この音の連なりの妙といったら!
残りの惑星の名たちも何らかの紡ぎを隠してはいないか。試みた。
チカ。
ドッテンと並ぶ何かを強く感じさせてくれる合わせは、これしかない。
この2つの間に入る、孤独なモク。
字は異なれど可能な限り慎ましく黙そうとしている。
実際の木星はずば抜けたスケールを持ち、あの有名なホルストの曲もまるで揺るぎのない信頼感を与えてくれるというのに。
そんなモクがあってこそ、ドッテンとチカはくるくると輝くのだ。
静謐以外に私がモクから連想するものは、春の木蓮、粋がっている学ラン、台所、古いテーブルや椅子、そうしたあたたかみ、ほほえましさ。
どうしたはずみか、私は選ばされた気がする。モクによって、モクを。


水金地火木土天海冥の惑星のなかのどれかで
131210 2049


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