△ドルオタ女と金丸くん2

「東条くんって……担当カラー何色なんだろう」
「……それ気になるか?」
「うん、気になる」
「俺はお前がまともになる日が来るかどうかの方が気になるけどな」
「わあ、すごい言われよう」
「今までもアイツのことが好きだから協力してとか言われてきたけど、んなこと聞くやついねえからな」
「それって斬新ってことだよね」
「うるせえ、ずれてんだよ」
「でも、金丸くんも同じ質問ばかりじゃ飽きると思うし」
「なんの気遣いなんだよ!」
「毎シーズン何誌も似たような恋愛の質問に答えてるアイドルちゃんたちの苦しみを見たらつい……」
「……まあそれは毎回答えるの大変かもしれねーけど」
「だよね。でも、ファンはその回答に一喜一憂したり、好きなメンバーを知るための大事な情報源だからちょっと複雑で……」
「そこまで聞いてねえよ!」
「この気持ち、金丸くんなら分かってくれるかなあって」
「さすがに許容範囲の限度あるに決まってんだろ」
「それでね、担当カラーの話なんだけど」
「話戻してんじゃねえ!」
「これ大事な話だよ。板書の赤文字ぐらい大事。マーカーで色塗りするくらい」
「あー分かったよ、うるせえな」
「例えば、東条くんの好きなアイドルちゃんたちもそれぞれ色があるよね」
「まあ、あるな」
「ファンの人はコンサートの時にその色の物を身につけて、誰推しかわかるようにアピールしてるの」
「……」
「だから、東条くんの担当カラーが知りたいなあって」
「特にねえよ」
「……ここまで話したのに?」
「自分に似合う色とか、好きな色にしとけよ」
「自分に似合う色……」
「自然体の方がアイツも可愛いって思うかもしれねえだろ」
「……その言葉、マーカーで色塗りさせていただきます。テストに出るぐらい重要だね」
「いや、それは恥ずかしいからやめろ!」


東条くんは黄緑で、カネマールはオレンジか黄色っぽいな〜と思ってたらダイヤの34巻、35巻の表紙カラーでした。刷り込みってこわい。

161205 13:21



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