△真田とサナダ記念日

「真田先輩、サナダ記念日って知ってます?」
「いや、知らねーわ」
「知らないんですか?」
「なんで記念日になってんの俺」
「ふふふ、由来は有名な短歌なんですよ」
「は?短歌?」
「えーっとですね、『この味がいいねと君が言ったから七月六日はサナダ記念日』っていう」
「サラダじゃね、それ」
「えっ」
「サラダの味がいいって褒められたから記念日にしたやつだろ」
「……」
「……」
「……しまった!わたし間違えて覚えてたんですね」
「はは、逆にサナダ記念日で違和感無かったのかよ」
「うう、てっきり『君』の名前が真田なのかなあって」
「あー、その解釈はアリだな」
「まあ間違いなんですけどね!」
「さっきまで自信満々で説明してたのにな」
「数分前のわたし恥ずかしい……」
「でも、真田だと思って言いにきたんだろ?かわいいかわいい」
「うわーなんか複雑なんですけど」
「今からでもサナダ記念日作っとく?」
「……それ、わたしはサラダを作ればいいんですかね?」
「別になんでもいーんじゃね?付き合った日でも、手をつないだ日でも、キスをした日でも」
「もう、後輩をたぶらかすのはよくないですよ!」
「本気にしてくれていいんだけどな」
「……とりあえず6月18日予約しといたらいいんですかね?」
「ははっ」
「え、やっぱり冗談だったんですか!?」
「いや、楽しみにしとく」


160910 00:19



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