あとがき


ご拝読いただき有難うございました。
完結した作品としては6作目になります。原点に帰ろうと思い、ステイナイトにそった物語にしました。

■キャラクターについて
今回の<主人公>はルーラーとして聖杯戦争に関わることになった女性です。ところが何故かルーラーの英霊が表に出ず、主人公はいきなり苦境に立たされます。
主人公は苦労しながらもルーラーの力と知識を駆使し、ときに他のサーヴァントと共闘、幼なじみの言峰綺礼を救おうとする……というストーリーでした。

◇これまでと違い、主人公はかなり強い気持ちの持ち主です。というのも7話で『私は理想を追い求める。なぜなら力のない私には “覚悟”しか、あの人を動かすものはないのだから。』と言っていたように、綺礼の心をゆさぶることがこの話の肝でした。
 力でねじふせられないのでセリフが多い話になってしまい、毎回考えるのが大変でした(セリフ嫌い)。しかも原作ステイナイトの話を後半は入れつつ展開していくことになったので、内容削減のためランサーやアサシンがあっさり退場…。最後のセイバーと士郎くんの別れも書きたかったですね。

◆推しであるギルガメッシュが愉悦&悪キャラとして活躍(?)
慢心して勝手にベラベラと喋るからいけないんです笑。綺礼もギルガメッシュがいなければ愉悦しなかったし、あっさり主人公を殺してしまったと思うのです。
英雄王、美味しいところ全部持っていったな!!

◇キャスターを書けて楽しかったです。Fateの恋愛キャラといえばメディアなので、彼女が主人公に味方したのが後半戦の展開に生きていきます。
なのでメディアを味方につける話に時間をかけました。ある意味、一番夢小説っぽい展開だったかも笑。

■ルーラーの英霊について
2話〜5話ぐらいでお気づきだった方もいるかもしれないですね。
日本史の教科書で最初に太字になる人物名です。日本人でルーラーになるなら彼女しかいない!と思い起用しました。
ネタ帳を見ると『中国に遣いを送る→中国系サーヴァントを喚べる』
…という頭の悪い宝具が書いてあるのですが、孔明や虞美人、始皇帝、項羽など色々いるので面白かったかもしれないですね笑。
番外編で英霊のお話を書いてみました。ご興味がある方は読んでみてください。


■『水月鏡花』
7話
――ああ、こんな理想を何というんだっけ。
実際にはありえない美しいもの。水に浮かぶ月、鏡に映った花。……『水月鏡花』。
8話
「ええ、私は理想を求める。でも現実も否定しないわ。理想を叶えるために、現実を直視しようとするの。」

この2つが象徴的なセリフです。
テーマを表現しきれず上手く描けなかったと思うのですが、愛憎混じる綺礼と、美しい理想『水月鏡花』で彼を救おうとする主人公。最後は幸せになって欲しいと思います。
綺礼が目覚めた後、一人娘のカレンちゃんが来てすったもんだ在りそうですが、それはまた別のお話。

最後に『水月鏡花』をイメージしたイラストを載せました(主人公の顔が描かれているので、苦手な方は回避を)。

稚拙な文章ですが、ご拝読いただき本当に有り難うございました。








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