偽りのカレンデュラ 



Chapter XX

I n t e r l o g u e




差出人 DOUBTZ
宛先  tsukino.sxxxxxx@SoftBank.ne.jp
件名
日付  2010/06/28 22:14

何故、彼女は悪夢を見せる?

答えは明白だ。

其の者の“命”を続けさせる為。

御前さん、悪夢を見て居て、己の“命”を何の様に捉えて居る?

嘘は駄目だ。偽りは彼女の逆鱗に触れる。本音の部分で捉える事が彼女の本懐だ。

偽ると如何成るか?

強引に本音へと近付けさせられるだろう。焦燥させ、偽る精神の余裕を剥奪される。

縮まると云うのは然う云う事だ。恰も未来予知と見せ掛けて、其の実、焦らせる事に因り本音を持たざるを得ない特殊な状況に迄追い込むと云う訳だ。宛ら脅迫だな?

扨、御前さんの“命”は、何だ?

何でも良いんだ。本音ならばな?

御前さんには時間が無い。本音を持つ為の〆切は間近だ。〆切が過ぎれば間違い無く悪夢の通りと成って無惨に散る事だろう。自機は一機。呆気無くゲームオーヴァだ。

“お命”が“続く”。

此が、呪いの本質。

久我香苗──のな?

胸に手を当てて考えて見な。其れしか術は無い。何も無い。無いんだ。

遣れ。遣るんだ。

親愛なる月乃よ、幸運を祈ってるぜ。





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Nanase Nio




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