偽りのカレンデュラ 



 滲むように目が醒めた。

 6畳ほどの、白い部屋。

 視界には、細長い蛍光灯に、円形の掛け時計に、忙しく回る換気扇が。

 普遍的な日常の光景。

 背中に、ゴテゴテとしたいびつな感触。右を見れば、黒褐色の、椅子の背もたれが3つ、前後に連なっていた。パイプ椅子を並べただけの、簡易ベッドの上らしい。

 それから、

「おかえり」

 覗きこむ、柔らかなハンドベル。




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Nanase Nio




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