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Category : I Think
Update : 2015/04/25[Sat]23:00



 潜伏していたのならば良いのだが。だって、虎視眈々とチャンスをうかがいながら暗暗裡あんあんりに活動していなくては、この「潜伏」という言葉は成立しないのだから。

 問題なのは、ポッと出だ。私が困るかどうかはサテ置き、そういう人が台頭しては社会的に色々と不都合があるのだろうから。

 前者ならば良いのだが。

 後者だと腑に落ちない。

 この、前後の判断をつけにくい。単なる私の勉強不足と言ってしまえばそれまでだが、あまりにも短兵急たんぺいきゅうな出来事なので辟易へきえきの感も否めない。

 選挙のお話である。来週の月曜日には結果が出るのだろう、選挙のお話。

 なんだか、いきなり盛りあがっている。

 今回は、特に異様な感じがする。

 これだけの候補者がどこにいたんだ?──いぶかるぐらいに。

 立候補者、ひとりも知らない。ひとりも知らない人々が、今週冒頭から、いきなり街宣カーであらわれて街を疾走している。ウグイス嬢に具体策をレクチャするでもなく、政権批判を大々的に叫ばせ、あとは「○○反対! △△反対!」や「ブラック企業をなくします!」や「労働者が笑顔になれる町づくりをいたします!」と述べている。反対はするものの対案は1個も並べず、どうなくし、どうつくるのかも言及しない。あまつさえ「繭結! 繭結! 繭結をよろしくお願いいたします!」と連呼したりしている。

 駅前にも立っている。演説でもしていれば良いのだが、立って「お願いします!」と頭をさげているだけの(感じの)人もいる。平日の東京の朝なのである。足早に駅に出入りしている一般市民に対し、具体策を口にするでもなく「お願いします!」と繰り返している。忙しい東京人、1分後にはその場から立ち去っているのだから、1文字でも多く活動方針などを聞かせたほうが遥かに好印象なのではないかと思うんだけど。

 そして、告示日にドドドッと舞いこんできたチラシの山──コレ、ぜんぶ読めと?

 いきなりの出来事なのである。選挙があること、ニュースなどであらかじめ知ってはいたが、知っていながらも唖然としてしまう。そのあまりにも急激な隆盛の様子に。

 潜伏してたのかなぁ──と思いたい。

 見たことのない人々が急にあらわれた今週1週間。ただ単に私の勉強不足なのかしらん。みんなは、彼らのこと、ちゃんと知ってたのかしらん。だとしたら(社会的には)健全なのだろうけど。なにしろ、私、大昔から「社会科」が大の苦手なので、ただ単に私だけが知らないのであれば(良くはないが)良いことなのだろう。

 そう思いたい。

 まぁ、きっと来週にはパタッと静かになっている(いつもそうなんだもん)。それはそれでどうかと思う。定期的にでもかまわないので、進捗しんちょくぐらいは声高に説明したほうが良い。やってる人はやっている。でも、やらない人はパタッとなる。あんなにもアナログに叫んでおいて、進捗に関しては「詳しくはウェブで」って、いちばん大切なところはウチらの任意!?──みたいな。

 とりあえず、ポッと出はやめてよね? 私のような社会音痴の最たる温床なんだからさぁ。





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Nanase Nio




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