Vignette 

Category : Recollection
Update : 2014/05/04[Sun]05:00



 今月2日は、hideの17回忌だった。

 早いものだな。

 X(現 X-JAPAN)。コピーバンドのボーカルとして文化交流会(文化祭の前哨戦のようなイベント)の舞台に立った高校3年生の夏。当初こそムリヤリの参加だったけれど、練習していくうちに楽しくなり、交流会を終えた直後、閃いたかのように東京の音楽専門学校への入学を決めた。

 私の、数少ない良い思い出。

 hide。好きだった。今でも好き。

 横浜だったか、スタジアムライヴに行ったことがある。ずっと後ろの客席しかチケットが取れず、でも、豆粒みたいに小さなhideを追いかけてた。

 最終曲が終わると同時にスタジアムをあとにするhideたち。巨大スクリーン用のカメラが彼らの背中を追いかけ、良い感じのところで打ちあげ花火。アンコールが嫌いな私にとって、こういう始末のつけ方もあるんだとすごく勉強になった。

 過去に聴いていた音楽をどんどん聴かなくなっている。現代のサウンドクオリティに耳がほだされるにつれ、過去の音楽の古くささが際立っていく。いつの間にやら趣味じゃなくなってる。橘いずみ(現・榊いずみ)みたいに、歌詞がよければ聴くけれど、なにしろ私にとっての過去はJポップの黎明期、リアリティのないクサい台詞(歌詞)のオンパレード。だからこそ、温故知新のキモは音質ということになってくるわけだけれど、そうなると、日進月歩を果たしている現代のサウンドとはさすがに比較にならなくなっている。必然、趣味から外れていく。

 でも、hideは今でも聴けるんだなぁ。

 歌詞はもとより、サウンドもいい。こだわってつくっていたことが、最初に耳に飛びこんでくる音符でわかる。Xの2ndにおさめられる『Love Replica』でさえも、いまだにフレッシュなサウンドに聞こえる。

 個人的には『OBLAAT』が好き。

 hideは、いつでも新発売の人だ。先見の明がどうとかいう次元の人じゃない。いつでも新しい人。いつ聴いても新発売な感じがする人。

 こんな人は、もう出てこないと思う。すべてのアーティストは、きっとhideとは違う畑を選んで音楽していくしかないだろう。仮に真似してみたところで、きっとモノマネにもならないだろう。

 17回忌か。早いものだな。

 でも、hideの音楽はまだそこにあり、そして常にそこにある。早いとか、遅いとか、そんなチープな時間軸には存在しない。永遠に新しいまま、永遠にそこにあるんだ。





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Nanase Nio




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