エイプリルフールネタで
グリリフ、
ライコト、
ユウハルの順になっています。
※会話文のみです。
(グリーンとリーフ)「…うわあ。酷い」
「なに雑誌読みながら独り言呟いてんだよ」
「あ、ねえ、ちょっとこれ見てよ」
「ん? エイプリルフールの失敗談? 家族を巻き込んで大騒動………へえ、こいつアホだなあ」
「違うわ。わたしが言ってるのはここからの文」
「えっとー…? エイプリルフールの日、他に好きな人が出来たから別れたいと彼女に嘘をつきました。すると彼女が別れたくないと言って泣き始めたのでネタばらしをしたところ、彼女は怒ってしまい、なんとか仲直りは出来たものの、その後一週間は口をきいて貰えませんでした…って、お前が気に入らないのってこれか?」
「そうそう。いくらエイプリルフールだからって、言っていい事と悪い事くらいあると思わない? 男女関係無しに、冗談でもそういう事を言える人って、デリカシーってものがないのかしら」
「んー、そういう冗談が通じ合うカップルだったらいいんじゃねーの」
「そういうものなのかな…。ちなみにグリーンはもしわたしが冗談で、好きな人が出来たから別れたいって言ったらどう思う?」
「ああ、それは大丈夫だ。お前に色目使う野郎は近寄る前にぶっ飛ばす」
「…冗談に聞こえないわ」
「ははっ」
「まあ、そんなのあり得ないけどね」
「嘘つけ。普段からワタルさんワタルさんって言ってる癖によ」
「わたしはただのファンってだけよ。別に恋愛感情は無いし」
「ふーん…。じゃあ、逆にお前は俺が冗談でそういう事言ったらどうするんだよ」
「…グリーンの場合、冗談じゃなくて現実になりそうね」
「…お前、それこそデリカシーが無ぇぞ」
「本当の事でしょ。この前もファンの子からプレゼント貰ってデレデレしてたくせに」
「デレデレなんかしてねえよ! ありゃただの営業スマイルだ!」
「してたわよ。絶対してた」
「おっ、何だよ。もしかしてヤキモチ妬いてんのか? めっずらしー」
「別に妬いてない。ていうか、話をすり替えないで」
「照れんなって! まあ、俺としてはそういう嘘なら普段からでも大歓迎だけどな」
「ち、違うったら! もう!」
(ソウルとコトネ)「わたし、実はソウルくんのこと大嫌いなんだよね」
「…は?」
「だから、ソウルくんのこと大嫌いなんだよね!」
「………」
「なあんちゃって! 嘘だよ嘘! 今日はエイプリルフールだからたまにはソウルくんに意地悪仕返してやろうとおも…ってちょっとソウルくんどこ行くの!?」
「…ふ、フン。別に元から好かれてるなんて思っちゃいないさ。それに、あいつに好かれようと嫌われようと俺にはどうでもいい事だしな」
「もしもーし聞こえてますかー!? カムバーック!」
「何だようるせーな! 嫌いな人間の事なんて放っとけ!」
「ごめん違うの! 今日はエイプリルフールだから! 大嫌いっていうのは嘘で! えーと大嫌いの反対は…そう! 大好き! 大好きの間違い!」
「…だっ…!?」
「………あ、あれ…?」
「………」
「…あ! ち、違う! いや違くないけど違うの!」
「………」
「…あの、今のは無かったことに…」
「あ、ああ…」
「…もう、なによ! こういう時こそ嫌味言ってよね!」
「………」
「…………」
「……可愛くねー女」
「…それ、褒め言葉として受け取っておくから」
「 好きにしろ」
「…うん! 好きにするー!」
「…フン!」
(ユウキとハルカ)「ユウキくんって格好良くない」
「…え?」
「ユウキくんは優しくないし、いい匂いしないし、チルットドール飾ってるところとか可愛いなんて思ってないし、甘えさせてくれないし、手繋いでくれないし、えーと、えーと…」
「………」
「だから、その…! す、すっごく大嫌いなの!」
「………ハルカ」
「は、はい!」
「…何か、それ以上言われると恥ずかしいんだけど…」
「え? それは恥ずかしくないってこと?」
「そうじゃなくて。あー、だから…」
「………」
「…来年はもう少し上手い嘘つこうな」
「……はい」
「ちなみにさ」
「なに?」
「俺もハルカの事だいきらい…って、いきなり抱きつくなよ!」
「ふふっ! あたしの方がもっともっとだーいきらい!」
「ったく…」
「それにしても、ユウキくんって普段はなかなか好きだよとか言ってくれないのに、今日は大嫌いは言ってくれるんだね。嬉しいけど、それはそれでちょっと複雑かも」
「…なんていうか、こういう時に嫌いって言うのと普通に好きって言うのとじゃ、また違うんだよ」
「えー!何で? 意味は同じなのに?」
「何でも」
「はあ…。ならせめて毎日がエイプリルフールになればいいのに」
「そういう事はたまに言うくらいが丁度良いんだよ」
「…ってことは、あたしも普段からあんまり好き好き言わないようにした方が良いのかな」
「それは…」
「それは?」
「…やっぱりお前には負けるわ」
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