▽X'mas番外(双子のニャンニャン♪)
パーティ前夜。
双子は、翌日に想いを馳せて、楽しげに笑う。
ふと、澪が思い出したように言った。
「クリスマスパーティだって。
何か、久し振り通り越して、懐かしいよな」
「あー、小さい時は親がしてくれてたな」
慧も、脳裏をよぎる過去に、少し目を細める。
澪は、溜め息混じりに苦笑を漏らした。
「何か、自分でパーティー出来る訳じゃないし、でもクリスマスに夢を見る年頃でもないし、微妙な時期だよな、オレたち」
「そんな結論に達してる時点で、オレ、アニキは既に枯れてると思う」
至極真面目な顔で頷く慧に、澪は声を上げた。
「あぁ!?オレ、まだガラスの10代なのに!?」
「ほら、その表現がな」
「……夜は、枯れてねぇだろ?」
澪の苦し紛れの反論。
しかし、慧はあっさりとかわした。
「そりゃ、健全な10代だからな。
オレが言ってんのは、精神」
「双子だから、同い年だろ?」
「身体はな」
「…………」
澪は、地味に落ち込んだ。
慧が少し心配そうに、澪の顔を覗き込む。
「……アニキ?」
「いーもん、夜は同い年だから。
っつーことで、夜な行動に出ます!
とうっ!!」
「うおっ!?」
澪は、前触れもなく慧に飛び掛かり、ソファに押し倒した。
「へへー、いっつも押し倒されてばかりが能じゃないぜ!
……って、ひぁっ!?」
「じゃ、オレも遠慮しねぇわ」
慧に双丘を掴んで揉まれ、澪はすっとんきょうな声を出した。
その声に、慧はニヤリと笑う。
「も少し色気のある声が聞きたいなー、アニキ?」
「ばーか!色気なんてそうそう…ふぁアっ!?」
今度は、膝で股を押し上げられ、思わず慧にしがみついてしまう。
「出るじゃん?」
「なっ、バカ…っ、きょうは、アッ、オレが、上…ッ!ん…ッ!!」
尻と股間を刺激されながら、澪は自身の弱点でもある耳を甘咬みされ、背筋を震わせる。
「どうする、アニキ?
ズボン履いたまま、イっちゃう?」
ぐりぐりと、下半身に刺激を与え続けながら、慧は澪の耳朶に舌を這わせ、囁く。
「ヤ…ッ!ぃや…ぁッ!」
「おっけー。じゃ、脱がすから」
下着ごと、澪のズボンを器用にずり下ろし、慧は澪と一緒に身体を起こした。
澪は、慧の足を跨ぐように膝立ちになり、バランスをとるように、慧の肩に両手をつく。
「アニキって、ほんと無防備だよなー」
「えっ、あァっん!」
慧は、左手で緩く勃ち上がった澪自身を握り、右手は双丘の間の蕾を何度も撫でる。
トロトロと、先走りが蕾まで流れ、ヌメリを塗り込まれて、澪は熱い吐息を漏らす。
「んッ、ふ…ァっ!や、だ…ッ!」
「んー?でも、後ろはヒクヒクしてきたぜ?
ほら、指も飲み込んじまいそう…」
「ぃ…あァっ!」
少し緩んだ蕾に、慧が人差し指を差し込むと、澪は慧の肩に回した腕で抱き締める。
慧は、楽しそうにクスクスと笑う。
「はいっちゃった」
「ふ…ッ、や、ぬけ…って!」
「えぇ?だってアニキ、指入れた途端、可愛いココからまた溢れたぜ?」
クリクリと、指先で自身の先端を撫でられ、澪はいっそう、慧に縋り付く。
「やッ、ぁあ…っ!ぃや、あ…ッ!」
「それに、ほら…、聞こえる?」
ぬちぬち、と粘着質な水音が小さく聞こえて、羞恥に赤くなった顔を、慧の肩口に擦り付ける。
ふふっ、と慧は笑いを漏らす。
「アニキ、かーわいい」
「うる、せ…ッ!んぁッ!」
くっ、と指先が中で曲げられ、前立腺を叩く。
「あっ、あッ、ヒぁっ!ヤダ、や…ッ!イっちゃ…ぅっ!」
「あはは、アニキ、お尻だけでイッちゃうんだ?やーらしい」
言いながら、慧は指を増やし、更に前立腺を強く刺激する。
「ひ…ッ、やァッ!ぃあッ、あァ…っ!」
「イきそう?ちっちゃいお口が、パクパクしてる」
楽しそうに慧に言われ、澪は目の前の首筋に、甘く噛みつき、舌を這わせた。
「も…ッ、ダメ…、ほし…っ!けぃ…の、入れ…ッ!」
「我慢が足んねぇなぁ、アニキ?」
そう言いつつも、欲望を滾らせた慧は、自身を取り出して、腰を下ろすよう、澪を促す。
「ん…ッ!」
つん、と先端が入り口に当たり、澪はピクッと腰を退く。
「トロいっつの。
えいっ!」
慧は、ぐいっと強引に澪の腰を引き寄せ、一息に突き立てた。
「ひぁァあっ!!」
澪の背がしなり、足が藻掻く。
「あッ、や…ッ、はな、せ…ッ!」
「え、だって放したら、イッちゃうじゃん」
慧は、澪自身の根本を、強く握り締め、達せないようにしていた。
「我慢したが気持ち良いって、アニキも知ってるだろ?」
「っは…、しって、る、けど…、ッあ!」
ずく、と奥を突かれて、澪は腰を震わせた。
無意識に締め付けられ、慧は息を詰めた。
「も…、動いてい…?
ちょっと、堪んね…」
「あッ、ッんあ!」
ぎゅう、と握り締められたまま揺さぶられ、澪は必死に頭を振る。
「や…ぁッ!あッ、アッ、あ…ンッ、ぃ…あっ、やァッ!も…、だし…た…ァッ!!」
「だぁめ…。もちょい…我慢な…」
「いやァあっ!!」
角度を変え、前立腺をエラの張った部分で擦るように、奥を貫かれ、澪は後口を締め上げ、腰を振りたくる。
「も…ッ、イかせ…ぇッ!!」
「は…っ、も…すこし…!」
慧も頂点へ駆け上がろうと、澪を繰り返し強く貫き、そのついでとばかり、赤く染まった澪の耳朶に噛み付いた。
「やッ、ヤぁっ、ぃああァぁアっ!!」
その刺激に、澪はガクガクと全身を震わせ、背を鋭く反らした。
「くぁ…ッ!」
強い締め付けに逆らえず、慧は澪の奥に、白濁を放つ。
しばらく小刻みに震えていた澪は、ふっと身体の力を抜き、目を閉ざした。
「え、アニキ!?」
慌てて慧が、澪を抱き止めると、きちんと呼吸音が聞こえて、ほっと安堵する。
「あー…手加減すんの、忘れてたかも…」
そうボヤいた慧は、結局射精しそびれて、勃ったままの澪を慰めてやったのだった。
(意識のない澪が喘ぐ姿に欲情して、もう1ラウンド挑もうとしたが、自身で慰めるに留めたことを、慧は双子の兄に秘密にしている。)
end
*****アトガキ
聖夜ならぬ性夜って、ベタですが
少しでも楽しんでいただけたなら、幸いです
物申す!
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