日光が顔に当たって、ようやくジェイドは目が覚めた。
普段なら、こんなことは絶対にあり得ないのだが。
そこでジェイドは気付いた。
胸元にしがみつき、何事か口中で呟いている、暖かな存在がいることに。
「……ルーク」
「………」
もぞもぞと額を擦り付けていたルークは、結局目覚めるでもなく、再び眠りに就いた。
その暖かさに、これまた普段なら絶対に無いことだが、ジェイドもとろとろと眠気を感じた。
(――今日は非番ですし)
たまには構わないだろう。
そう結論付けて、ジェイドも目を閉じた。
勿論、その腕には暖かな存在を抱き締めて。