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まほうつかい

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「何をしているんだい」
息を切らしながら段ボールを運ぶ貴女の背後から聞き慣れた低く甘い声がした。振り返ると同時に手元から重さが消える。ふわり と浮き上がりひとりでに運ばれてゆく荷物を目で追って、ぱちぱちと瞬く。
「マグルは不便だね」
礼を言おうと口を開きかけた貴女の言葉を遮りリドルはぽつりとつぶやいた。
「うん。でも、リドルがいるからいいの」緩やかにやさしく、貴女は笑った。

(リドル/まほうつかい)

 

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