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(涼野と南雲)

落ち着きなく動く南雲の姿に涼野は微笑みを浮かべた。

久し振りのデート。
場所は前から南雲が行きたがっていた動物園。

当然、南雲に落ち着きはなく、まるで、幼い子どもの様に笑顔を浮かべはしゃいでいる。
その表情や行動、そして、ちらりと覗く八重歯を可愛い、なんて、ぼんやり考えながら、涼野は南雲を追い掛けるかの様に後ろをついて行く。

これでは、恋人同士のデートではなく親子の休日の様だ。

しかし、涼野はそれでもよかった。
最愛の恋人がこの上なく喜んでいる。
涼野はそれだけで充分だった。

それに、


「風介ぇ!おせーぞ!早くこいよ!…なぁ、風介!風介風介風介!ふーすけーっ!」


離れて歩けば南雲が自分の名をその愛らしい薄桃色の唇を大きく動かして、可愛らしい声で何度も呼んでくれる事を涼野は知っているのだ。


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