「ブレイン・へモレージ〜10.31〜」-2P

「私、今…本当に脳出血を起こしている気がしてきました」

感覚が鈍って言うことをきかない体を傾かせながら竜崎が反吐を吐き、その一言に僕は薄ら笑った

「大丈夫だよ…僕が付きっきりで介抱してやる」

示した拒絶反応にも構わず、腕を掴む手に力を入れ、やや強引に歩を進める

「いた…」

洩らす竜崎を横目にたどり着いた部屋の鍵を素早く開け、大した量を飲んだわけでもないのに酩酊に近い状態の体を室内に押し込む

ドアを閉めて振り向くと、放心と動揺が半々に混ざった表情で固まった相手と目が合う

僕が微笑みかけると、竜崎は首を振るった

「いや………嫌です」

短く吐いて、部屋の奥に逃げ込もうとする

僕は素早く右手首を掴んで力任せに引き寄せ、その反動で竜崎の体を仕留めた

「いや…ッ!」

拒絶を繰り返し、しゃがみ込もうと重心を低くする体を背後から無理矢理抱きとめ、自由を奪う

「危ないだろう。暴れると怪我するよ」

動物のように唸りを上げ興奮する竜崎の胸が激しい動悸を起こして上下する

「10月31日を特別な日にしたいんだ、どうしても。お前が生まれてきたのは僕と出会う為だと、証明するチャンスをくれないか?」
「証明…?」
「お前に僕が欲しいと言わせてみせる」

それを聞いた竜崎は激昂し一層激しく抵抗したが
、酒に嬲(ナブ)られた出血状態の脳では体への指令伝達は思うように果たせない

「嫌だ、放して……イッ!」

顎を掴んで拘束し後ろから首元に舌を這わせて耳の付け根に向かって舐め上げると、竜崎の体がビクリと跳ねた

素直な反応に体が熱くなる

「ウ……」
「嬉しいな…素面(シラフ)より敏感だ」

囁き、耳朶(ミミタブ)を優しく噛みながら腹を覆うシャツをまさぐる

下腹から指先を這わせて胸の突起を探り当て丁寧に愛撫すると、竜崎はその場に崩れ込んだ


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