触れた指先に疼く熱

.





『日番谷くん』


「日番谷隊長だ」


『冬獅郎くん』


「…日番谷隊長だ」


『しろちゃん』


「………おいあき」


さすがに堪忍袋の緒が切れたのか
席を立ち私の机へと向かってくる隊長


「あき、どうした?」


怒っていると思ったその人の口調は


あまりにも柔らかく優しすぎて


ほろり、と一粒瞳から涙がこぼれた



「どうして泣いている?」



『死なないでください』


「あ?」



『怪我もしないで、お願いだから………』




流れ出した涙は止まることを知らずにボロボロと流れ続ける



「ああ、死なねえよ」


触れた指先にうずく熱



細く白い指先が私の涙を拭ってくれて


おまえのことは俺が守ってやるからな


そういった隊長の声はあまりにも甘すぎた






−−−−−

恋人同士で、日番谷が卍解を奪われた後を想像して書きました


どうなんだろう。日番谷かっこいい

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