触れた指先に疼く熱
.
『日番谷くん』
「日番谷隊長だ」
『冬獅郎くん』
「…日番谷隊長だ」
『しろちゃん』
「………おいあき」
さすがに堪忍袋の緒が切れたのか
席を立ち私の机へと向かってくる隊長
「あき、どうした?」
怒っていると思ったその人の口調は
あまりにも柔らかく優しすぎて
ほろり、と一粒瞳から涙がこぼれた
「どうして泣いている?」
『死なないでください』
「あ?」
『怪我もしないで、お願いだから………』
流れ出した涙は止まることを知らずにボロボロと流れ続ける
「ああ、死なねえよ」
触れた指先にうずく熱
細く白い指先が私の涙を拭ってくれて
おまえのことは俺が守ってやるからな
そういった隊長の声はあまりにも甘すぎた
−−−−−
恋人同士で、日番谷が卍解を奪われた後を想像して書きました
どうなんだろう。日番谷かっこいい[ 2/7 ] [*prev] [next#]
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