Cross Space | ナノ




エイリア学園に拉致されてから数日後。


「行ってくる」


「…本当にまた行くのね、あなた」
「当然だ、我々の目標を忘れたのか」
「はあ、何言っても聞かなそうね…どこに行っても守たちはあなたたちを追いかけるはずよ」
「はっ、おもしろい…迎え撃つのなら叩き潰すだけだ」
「…いいわ、それと忘れないでもらいたいけど、守たちは絶対に強くなってる、ジェミニストームに勝つために」
「…愚かな人間どもめ」


それだけを言い残し、レーゼはここから立ち去った。
彼が言うに向かうは奈良。
奈良でも彼らは破壊活動を続け、たくさんの学校が犠牲になる。
そんなことは絶対に止めなければならなかった。
しかし十架は非力、たった一人では何もできない。


(…そんなわけない、わたしは守たちと一緒にいる)


胸のブローチに手を当て、十架は一人呟いた。



「…今から試合だ、手伝ってもらおうか」
「ガゼルか…わかったわ、今行く」


ぼんやりと歩いていると、そこには見知った白と赤の影。


「今日もお前には負けねえぞ!」
「今日も?前回買ったのは私達だろうが」
「あれは何かの手違いだ!」
「あなたたち、本当に仲悪いわね…わたしを挟んで喧嘩しないでもらえるかしら」
「はっ、お前みたいな人質女にこの俺が、折角試合を見せてやるって言ってんのによ」
「貴様が逃げ出せるならこれほど情報になるものはないな、逃げ出せればの話だが」


もちろん十架としても逃げ出す気は毛頭ない、むしろ逃げ出そうとする必要がなかった。
確かに守たちには会いたいが、ここでの生活も徐々に慣れてきたし、十架が情報を伝えようが伝えなかろうが、結局雷門イレブンはエイリア学園に勝つため強くなる。
だから十架はここにいていいのだ。



「逃げ出さないわよ、わたしの目的はあなたたちに本当の意味でサッカーを楽しんでもらうことなんだから」


Reason
(相変わらず桜陵の言うことは意味わかんねえ)
(そこだけは貴様にに同感だな)
(なんでそれで仲直りするのかしらね!)


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01/12
書き方ちょっと変えてみました

ヒロトは出番ありません\(^o^)/


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