Cross Space | ナノ




「おい」
「…はい、誰?」




ゆるいゆるい監禁に飽きて、ガゼルと別れた後部屋に戻り数分。
わたしの部屋へと一人の訪問者が。

声は男、というよりは男の子、という印象を与えられた。


「お前が桜陵か」
「ええ、そうだけど」
「ったく…なんで俺がこんなことしなくちゃいけねぇんだよ…飯は7時だ」
「え?」
「だから飯は7時だっつってんだろ」
「…あ、ああそうなの。わざわざありがとね」


驚愕、自称宇宙人はご飯をくれるそうです。
さすがに何か食べないと死ぬだろうし、どうするのかと疑問に思っていたところだけれど。


「7時になったらここに飯持ってくる奴が来ると思うから食えよ」
「え、え。わかったわ…エイリア学園の人って意外に親切なのね」
「…勘違いすんじゃねぇぞ!人質が死んだら迷惑だからな」
「ふふ、そうね」


赤髪の男の子は、お礼を言われるのが苦手らしい。
侵略者が人に感謝されるというのも変な話だけど、ちょっと可愛いな、と思ってしまった。


「そうだ、あなたから聞きたいことがあるんだけど」
「何だよ…」
「エイリア学園の事、教えてくれないかしら?」
「なんで俺がお前にそんなこと?」
「やっぱり教えてくれないのね…仕方ないわ」
「ああ?…お前ッ!?」


わたしが勢いを込めて、彼の股間を蹴りつける。
強化人間だろうが宇宙人だろうが、大抵の男はこれで一発である。


「テ、メェ…痛ぇじゃねぇか!!」
「それは当然よね、で。エイリアのこと教えて欲しいのだけど」
「…誰がお前なんかに」
「あらそう、じゃあもう一発」
「なんだよお前俺達より怖ぇよ!お前絶対人間じゃねえだろ怖ぇよ!馬鹿!」
「そんな、わたしはただの人間よ。心外ね」
「でも本当お前宇宙人より怖いから、マジで」
「ありがとう、そう言われると照れるわ」
「なんでさっきと反応違うの!?あと褒めてねぇよ!」



今日発見したこと、彼はツッコミ気質だ。
肝心のエイリア情報はわからないままだが。



Laughter
(で、バーンくんで良いんだったっけ、ばーんばーん)
(お前絶対馬鹿にしてるだろ…)
(ばーんばーん)


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11/24

そんなわけで南雲さん
バーン相手だと夢主がなんか馬鹿っぽくなるんですけど…なにこれチューリップの魔法

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