不良とデュースとこたつ

※現パロ

「こたつは暖まりますね」
「ひー寒ぃ。ここから出たくねぇや」
「天気予報だと雪が振るみたいですよ」
「マジかよ…ぶぇっくしょん!!あーこんなんじゃ喧嘩も満足にできねぇ」
「もう、こういうときじゃなくても喧嘩はしないでください!はい、ティッシュですよ」
「お、サンキュ。……おいおい、そんなに睨むなよ。冗談だって。喧嘩なんてしねぇよ」
「……ほんと、ですか?」
「ほんとだって。これからもう喧嘩はしねぇから」
「約束ですからね?」
「ああ、約束だ」
「ふふ、破ったら許しませんよ!」
「(かわいいなちくしょう)あー、でもデュースに手当てしてもらうの、オレ好きだったんだけどな」
「え?」
「なんでもねぇ、それよりここから動きたくねぇが暇だな」
「あ……でしたら、なまえさん」
「ん?あんだ?」
「その…私のフルートの練習、聴いて頂けますか?」
「そういや年明けにコンクールがあるんだっけな」
「はい、そうなんです。ご迷惑でなければ……」
「膝枕な」
「膝枕ですね、わかりました―――膝枕ってなんですか!?」
「膝枕知らねぇのデュース?こうやって、」
「きゃあ!」
「おーいい眺め」
「う、なまえさん……!」
「特等席だろ?オレが思うにデュースのフルート聴くのに一番いいところ」
「……気恥ずかしいですが、そんなになまえさんがここがいいとおっしゃるなら」
「んじゃ、聴かせてくれよ、自慢の演奏をさ」
「はい。心を込めて演奏させていただきますね」


(膝に感じる重みと温もりが、わたしが笛を奏でる理由です)
不良とデュースとこたつ
(お前が一番見えるところで、おまえの一番の演奏を聴く)






×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -