17th.Mar.2018
きみを死なせないための物語
3巻感想(2)
唐突に出てきた重要なキャラ設定は他にもいくつか
アラタの写真記憶能力と共感覚
どちらも今回突然出てきた設定だったと思う
共感覚設定はこれまでのマスクマン描写と符合するので違和感なし
精神的な弱さをカバーするための
ファッションマスクだというのは1巻から描かれてたけど
こういった身体的な事情もあったなら
マスクが手放せない理由に、より説得力が出てくる
ジラフの状況が改善した描写あり
このキャラの境遇はかなり悲惨だったので少しほっとした.
テクノクラートの憲兵2人がやっぱり嫌なやつ
作者はこの2人に狂言回し的な役割も担わせたいんだろうか
テクノクラートの憲兵2人の設定は詳しく明かされてたっけ?
双子
外見が幼いままだからあんな一見無邪気そうな態度を取ってるけど
実は結構な高齢なんだろうと思う
「あの方」は、アラタなんだろうな.
ロリコンが気持ち悪い
少女を騙して食い物にしていたロリコン研究者が無罪放免されて
被害者の少女のほうが処刑されるのは
イスラム社会みたいな理不尽だ
17th.Mar.2018
きみを死なせないための物語
3巻
3/16発売
色々なことが動いた巻
今からこの作品を読み始める人はまずこの3巻を読むといいかもしれない
世界設定が説明されてる1巻も必要だろうけど
3巻には補足的な設定がいくつも出てきて、
読者にストレスを感じさせていた様々な理不尽も物語中で断罪される
ルイの下肢の障害につけこんで関係を迫り
レイプまでしてるシーザーは糞だと思ってたので
この巻でルイに拒絶されててすっきりした
介護者という立場を悪用して同性への好意を一方的に押し付けて
自分の劣情をも満たすシーザーはルイの気持ちなんか考えていない
セクシャリティに関係なく純粋に糞
ルイが女性でシーザーが男性だったらと置き換えて考えても
シーザーの糞さはほとんど変わらない
セクシャリティに関係なく純粋に糞.
今回唐突に出てきた祇園の天才キャラ設定に違和感
確かこれまでそういう描写はなかったと思う
知的キャラだったら全裸でうろうろしたり
同じく全裸でルイと会って誘惑したりもしないし
(もっとウィットの効いた会話なんかで誘うはず)
あんなふうに積極的に体を売ったり客を引いたりもしないだろ
祇園は1巻のエピソードからずっと、
じいちゃんの前で全裸&股間全開であぐらをかいて全く恥じらわなかったり
全裸でうろうろしたり
ルイの純情につけこんで「地球を見たい」という自分の願望を叶えるのに利用して、
そのことに罪の意識もさほど持っていない様子だったりして
(その結果ルイは今に至るまで続く重いトラウマを引きずることになったのに)、
股の緩い性悪なすべたにしか見えない
作者が考えているキャラ像と、
読者である私が見ているキャラ像が乖離している感じがする
10th.Mar.2018
読書メモから転載。
■きみを死なせないための物語(ストーリア)
吟 鳥子
月刊ミステリーボニータ
コミックス最新刊3巻、3/16発売
少女漫画
硬派
SF
群像劇
○ストーリー
人類が地球に住めなくなった未来、
地球の近くに浮かぶコロニー的なものが舞台
新環境に適応した少数の新人類と多数の旧人類と、
ダフネー症という奇病を患い、それが原因で差別され迫害される人々
(この患者たちもある意味別種の新人類)が登場する世界で、
人間とは、愛とは何なのかを問う壮大なストーリー
だと思う
管理されたユートピア
宇宙空間で、使用可能なリソースが限られているために、
人類にとって不要と判定された人間は生存を許されない社会
"管理されたユートピア"という舞台設定の一部として、
LGBTやポリティカル・コレクトネスなど
我々の現代社会が抱える様々な要素が扱われている
○コメント
少女漫画で硬派なストーリーのSF
(※ハードSFという意味ではなく、ストーリーが硬派)は珍しいと思うけど
むしろこういった硬派なストーリーは
現代だと少女漫画じゃないと難しいかもしれない
手塚治虫作品や30〜40年前の少女漫画では
こういった壮大なテーマの作品がちょくちょくあった気がする
○暫定評価
90点
私は普段青少年向け作品を主に読んでいることもあり、
この作品のストーリーは独自性が高いと感じる
要注目
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