14th.May.2018
最近の注目作品
・サマータイムレンダ
田中靖規
(「瞳のカトブレパス」「鍵人」作者
ただしかつての特色をすっかり脱臭して、別人のように変わってしまっている)
ジャンプ+
ループもの、ミステリー、サスペンス、ホラー、青春
青年マンガ
田舎の小さな島が舞台
人間を殺して成り代わる「影」から、
大切な人たちを守ろうとする少年の奮闘
息詰まるサスペンス
暫定75〜80点
結構面白い
画力も向上している
10代〜20歳前後の男性読者には、
多彩な少女キャラや女性キャラたちが可愛いと好評のようだ
4th.May.2018
■「Sレア装備の似合う彼女」
作者 近江のこ
裏サンデー 連載中
コミックス最新巻6巻
そこそこ売れているようだ
男性向けお色気もの
ただエロいだけの作品
ややマニアックなエロと、
リョナ趣味も多少あり(おそらく作者の趣味)
オンラインRPGネットゲームと現実世界を行き来するストーリー
思春期男子の主人公を取り巻く10代(〜20代)の女の子がたくさん登場
毎週ただエロいだけ
真面目なストーリーは期待できない
「ゆらぎ荘の幽奈さん」よりも単純な肌面積自体は少ないがエロく、
「ゆらぎ荘」よりもストーリー性に乏しい
ただし女性の裸を見る機会が乏しい思春期の10代男子読者には、
ストレートに女性キャラの裸が乱舞する「ゆらぎ荘」の方がウケるかもしれない
原始的な性欲が落ち着いてきてよりマニアックなエロに惹かれる20歳前後〜の男性読者には
「Sレア」の方がエロさの点でウケるのではないかと思う
人体(腋など)の描き方がおかしかったりして
つっこみどころのある画力だが、女性キャラは可愛い
作者は貧乳萌えか
80点
とにかくただややマニアックなエロさがあるだけ
エロさと女性キャラの可愛さを評価して、この点数をつけておく
男性読者の視点でエロさだけを評価するなら90点くらい付けて構わないかもしれない
4th.May.2018
■BASCULER(バスキュレ)
裏サンデーで連載中
「ビースターズ」+暗さと閉塞感+少女漫画チックな衣装
塔のような国
兎が狼を支配する
そんなさかさまな世界
作者はケモナーのようだ
世界の終末が身近に迫っている
寓話的な世界観
展開が遅い
絵が雑。特に人物の顔
手抜き絵を問題ないと考えて完成品として出してしまうのは、
一部の女性作家にみられる悪癖だ
(他には「王様の仕立て屋」、「応天の門」の作者など)
2作目にしてこの作者にしっかり付いてしまっている悪癖のようで、改善の見込みは低そう
それなら作画担当者を別につけてほしい
手抜きの絵を完成品として出すのは、
その作家の作品を気に入って金を出して買っている読者たちにとても失礼なことだという自覚を持つべき
65点
序盤は期待感が大きく、序盤だけなら75点
そこから、展開の遅さ、絵の手抜き感による悪印象、
へのマイナス評価を加えてこの点数
27th.Mar.2018
■男爵にふさわしい銀河旅行
○作品情報
作者…速水 螺旋人
月刊コミック@バンチで連載中
○ジャンル
コメディ、宇宙旅行もの
○ストーリー
猫耳少年男爵ミハルコ&メイドロボのランパチカという、
とぼけた主従の二人組が、ミハルコの理想の乙女を探して
色々な星を宇宙旅行する癒し系コメディ
○コメント
ゆったりした優しい雰囲気の、いやみのないコメディ
どことなく「宇宙家族カールビンソン」(あさりよしとお)を彷彿とさせる空気感
コメディものの中ではかなり良作だと思う
優しい雰囲気のコメディが好きな人やバンチを読む機会がある人にはぜひ読んでほしい
バンチの数少ない面白い作品
(他に面白い作品は「軍靴のバルツァー」「おもたせしました」、
やや落ちて「天久鷹央の推理カルテ」など)
○総合評価
85点
内容、読み味ともによく、
絵柄もまとまっていて見やすい
26th.Mar.2018
ビースターズを読んでみた。
■BEASTARS ビースターズ
マンガ大賞2018・大賞受賞
作者 板垣巴留(パル)
刃牙作者の娘らしい
チャンピオン連載中
コミックス最新巻7巻
動物もの、学園もの
ディストピアもの
ケモナー
萩尾望都や70-80年代の正統派〜硬派な少女漫画などを思わせる、
成長途中の揺れる少年たちの心を描く作品
絵柄もひと昔前風で手描き率の高さがすごい
カケアミ、建物などの人工物、コマの枠線まで手描き
管理されたユートピア/ディストピア世界が舞台
そこの学園に通うオオカミの少年・レゴシが主人公
筆者は2巻まで既読
とんでもない名作の予感
画力も描き込み量も相当なものがある
暫定評価95点
17th.Mar.2018
■きみを死なせないための物語(ストーリア)
吟 鳥子
月刊ミステリーボニータ
コミックス最新刊3巻、3/16発売
少女漫画
硬派
SF
群像劇
○ストーリー
人類が地球に住めなくなった未来、
地球の近くに浮かぶコロニー的なものが舞台
新環境に適応した少数の新人類と多数の旧人類と、
ダフネー症という奇病を患い、それが原因で差別され迫害される人々
(この患者たちもある意味別種の新人類)が登場する世界で、
人間とは、愛とは何なのかを問う壮大なストーリー
だと思う
管理されたユートピア
宇宙空間で、使用可能なリソースが限られているために、
人類にとって不要と判定された人間は生存を許されない社会
ユートピアでもありディストピアでもある
「管理されたユートピア」という舞台設定の一部として、
LGBTやポリティカル・コレクトネスなど
我々の現代社会が抱える様々な要素が扱われている..
○コメント
宇宙考証の協力に大学教授
(首都大学東京の佐原宏典教授)を迎えていて、本気度が伺える
1巻(と2巻)巻末の設定資料は凄い
少女漫画でこういうものは初めて見た
少女漫画で硬派なストーリーのSF
(※ハードSFという意味ではなく、ストーリーが硬派)は珍しいと思うけど
むしろこういった硬派なストーリーは
現代だと少女漫画じゃないと難しいかもしれない
手塚治虫作品や30〜40年前の少女漫画では
こういった壮大なテーマの作品がちょくちょくあった気がする
○暫定評価
90点
私は普段青少年向け作品を主に読んでいることもあり、
この作品のストーリーは独自性が高いと感じる
要注目
25th.Feb.2018
■結婚指輪物語
○作品情報
作者 めいびい
ビッグガンガンで連載中
コミックス最新6巻 2/24発売
○ジャンル、属性
異世界召喚系ハーレムラブコメ
エロ重視、男性向け
○ストーリー
何の取り柄もなく容姿も平凡な凡庸な男(男子高校生)が
異世界に召喚され、世界を救うために各国の5人の姫と結婚して
それぞれの国の王位もちゃっかり手に入れるという
全力でご都合主義満載のストーリー
○コメント
世界設定などを深く追及しない萌え重視層向けのようだ
深く考えると楽しめなくなる
ハーレムエロコメとしてゆるく読むなら特に問題はないかもしれない
シナリオはかなり突っ込みどころがあって残念だが、絵的なエロさはまずまず
めいびい氏なので画力はそれなり
エロシーンにはかなり力を入れて描いている感じがする
○暫定評価
エロ要素とラブコメ要素だけを求めて頭を空っぽにして読むなら80点
異世界召喚系ハーレムファンタジーラブコメとして
色々なことを気にしながら真面目に読んだら60点前後
19th.Feb.2018
■時間の支配者
作者 ボウ傑(ボウは、膨から月を除いた字)
※台湾人
ジャンプ+
未完、打ち切り
コミックス最新2巻
主役不在でサブキャラだらけのキャラ配置
テンプレ一杯の既視感のある作品
絵はきれい
流し読みや暇潰し用か
総合評価 70点
19th.Feb.2018
■地獄楽
作者 賀来ゆうじ
ジャンプ+
新連載
江戸時代の日本が舞台
死刑囚たちが謎の島に送り込まれて不老不死の秘薬を探すストーリー
主人公(推定10代後半)は、
数え切れないほどの人を殺してきた伝説の忍で
死ねない体で
実は愛妻家
ヒロイン(推定10代半ば〜後半)は、
幕府に仕える処刑人(首斬り役人)で
主人公のお目付け役で
黒髪ロングポニーテール巨乳で
日本刀を使う凄腕の女性剣士
かなり面白い
1話以降、ヒロインが主人公を本気で斬り殺そうとしたり、
主人公とヒロインが切り結んだりという命のやり取りがたびたび行われる
ヒロインがデレる前の斗貴子さん(武装錬金)のようだ
ヒロインの殺伐ぶりからいって
武装錬金やヘルクのような硬派な物語が見られそうだ
かなり期待できる
暫定評価90点
11th.Feb.2018
・IT'S MY LIFE (イッツ・マイ・ライフ)
作者 成田芋虫
裏サンデーで連載中
おっさん&幼女の異世界ほのぼの日常もの
35歳でアーリーリタイアして夢のマイホームを郊外に買い、
素敵な我が家と悠々自適の暮らしを手に入れたはずだった
元帝国騎士隊長(こわもての剣士)の「おうち大好きおじさん」と、
ひょんなことから彼の家に転がり込んできた
魔法使い幼女のほのぼの日常コメディ
作画ソフトのエフェクトなどで盛ってる感もあるものの、画力が高く、カラー絵
(コミックスにもカラーページが多数収録されている)の綺麗さで
漫画はあまり読まないという読者層の男女にも人気が高い
ただし小学館の裏サンデー編集部の売り込み方が下手なために、まだまだ無名
もっと評価されるべき
作者(ヘビメタ好き・ガスマスク好き)がリアル萌えキャラ.
最近の注目作品 …RPG風な世界観の異世界日常もの(4) 「IT'S MY LIFE(イッツ・マイ・ライフ)」
11th.Feb.2018
・29歳独身中堅冒険者の日常
作者 奈良一平
講談社の別冊少年マガジンで連載中
おっさん&幼女の異世界ほのぼの日常もの
ずっとソロプレイしていたそこそこ強い冒険者・ハジメと、
ひょんなことから彼と共に行動するようになった、
ひよっこ幼女冒険者・リルイのほのぼの日常コメディ
RPG世界冒険日常ものの有名作品の中では
アイテム・モンスター・システムなどのRPG感が最も強く、
読者も一緒に色々なモンスターを倒したりアイテムを手に入れたりして
迷宮を攻略している気分になれる.
最近の注目作品…RPG風な世界観の異世界日常もの(3) 「29歳独身中堅冒険者の日常」
11th.Feb.2018
最近の注目作品
…RPG風な世界観の異世界日常もの
・竜と勇者と配達人
作者 グレゴリウス吉田
集英社のWeb漫画サイト「となりのヤングジャンプ」で連載中
RPG風な世界観の異世界日常もの
非戦闘職の立場から見た冒険ファンタジー世界の日常生活
主人公は現代日本でいうと郵便配達人に相当する職業
この配達人の視点でストーリーが語られる
異世界の色々なディテールの設定が細やか
「ダンジョン飯」の非バトルパートが気に入った人なら多分この作品も気に入る
作者はすさまじい理屈屋で歴史ヲタ・考察厨
中世に実在した職業をまとめたガイドブックの奇書である
「十三世紀のハローワーク」の著者もこの人
本編にも色濃く反映されている歴史ヲタ・考察厨的な視点のほかに、
本編エピソードの元になった中世ヨーロッパの事物の
紹介や考察がおまけコーナーで語られている
「軍靴のバルツァー」のおまけコーナー
(コーナー名:「暮らしのワンポイント」)に
収録されている歴史うんちくが好きな人なら
この作品も気に入ると思う.
最近の注目作品…RPG風な世界観の異世界日常もの(2) 「竜と勇者と配達人」 〈グレゴリウス吉田、となりのヤングジャンプ〉
11th.Feb.2018
最近の注目作品
…RPG風な世界観の異世界日常もの.
・とんがり帽子のアトリエ
→
この作品の読書メモはこちら作者 白浜 鴎
掲載誌 モーニングtwo
連載中
魔法使いを目指す少女たちの冒険と成長の物語
主人公たちが様々な経験をして成長していく
真面目でワクワクする、良質のジュヴナイルファンタジー
今回の記事(1)〜(4)で取り上げた他の作品が
ゆるい日常ものを楽しむ青年〜大人の読者向けなのに対し、
この作品の想定するメイン読者層は
主人公たちと自分を重ね合わせて
成長の物語を追体験する
10代〜20歳前後の若い読者だと思われる
異世界の色々なディテールの設定が細やか
「ダンジョン飯」の非バトルパートが気に入った人なら多分これも気に入る.
最近の注目作品…RPG風な世界観の異世界日常もの(1) 「竜と勇者と配達人」、「とんがり帽子のアトリエ」 〈グレゴリウス吉田、となりのヤングジャンプ〉〈白浜鴎、モーニングtwo〉
2nd.Feb.2018
■辺獄のシュヴェスタ
○作品情報
作者…竹良 実
※新人らしい
完結
コミックス全6巻
2017年終わり頃まで連載
小学館「月刊!スピリッツ」
※もっと長期間連載する予定だったが、
作者が連載中に体調を崩したため
急遽予定よりも短い期間で完結させたという噂あり
○ストーリー
魔女狩りが行われていた中世ヨーロッパのドイツで、
魔女狩りによって親を亡くした少女たちを集める修道院が舞台
※作品名の「シュヴェスタ」とは、
「シスター(修道女・修練女などへの呼び掛け)」を意味するドイツ語
少女たちが閉鎖空間に数年間閉じ込められて心身への様々な暴力を受け、
それでも理不尽な扱いに耐えて脱出・復讐を果たそうとする物語
逆境に打ち勝とうとする人々の物語
○コメント
全話まとめて読むと人間讃歌なのだが、色々とヤバい作品
理不尽な暴力を通して人間讃歌を描く点は「魔人探偵脳噛ネウロ」に似てる
精神的にエグい虐待描写がいくつもあるので、
それに耐えられる人なら読んで損はしないと思う
主人公は少女たちだが、少年漫画のような熱い作品
熱い心を持った少女たちが
勇気と知恵と努力によって困難を乗り越えていこうとするストーリー
○総合評価
80点
画力は高め
内容も濃くて、良い
この時代に関する資料をよく調べて書いているようで、ディテールが細かい
しかし、マイナーな作品で読者の数が少ないためにそのことがわかる人が少なく、
私を含めた読者の間でも十分に評価されていないらしいのが残念
14th.Jan.2018
パラ読みだけしていたユーベルブラット。
最新巻を今日読了
主人公陣営の少女(推定10代半ば〜後半)率がやたら高い
そのため主人公陣営の男女比・年齢比がおかしくなってる
一方、主人公陣営の男性キャラで存在感を放ってるのは主人公一人だけ
味方がみんな主人公に心酔しているような描写あり
女性キャラの裸もヤング誌並みの頻度でちょくちょく描かれる
しかし乳首の描き方がいまいち不自然で、読んでいて引っ掛かる
乳首の輪郭がくっきりした線で描かれているのだが、
現実の人体にそんなくっきりした輪郭はない
この作品は、ガンガンの男性読者層である
「ファンタジー好きな若い男性読者」に
ハーレム要素のあるファンタジーものとしてウケているのかもしれない
1st.Jan.2018
読書メモ
ヴァン・ヘルシング
原作
作画 行徒
微麗絵を台無しにする残念なギャグ
シナリオの中身の薄さをイケメンっぽいキャラの外見や
腐女子向けネタでごまかす点はストレンジプラスと似てる
(この作品にはホモネタや美形男性キャラに対する
キャラ萌えだけを狙っているようなシーンがちょくちょくある。
ストレンジプラスはイケメンっぽいキャラがやたらと脱ぐ)
買う価値はほとんどない
(価値があるのは絵だけ)
オリジナルでは面白いものを書けないようだから、
この作者コンビは北斗の拳イチゴ味のように二次創作をやってた方がいいと思う
60点
1st.Jan.2018
読書メモ
オーバーロード漫画版
なろう原作
嫁ポジションキャラであるアルベドの外見が
肥満気味で下ぶくれのぽっちゃり系おたふく。かなり残念
外見がこれで中身がピンク色恋愛脳とはどんな罰ゲームなのか
そのくせプライドばかり高い
アルベドも最初に冒険の供をする雷使いのメイドもそんなキャラだから読んでいて辛い
シナリオも雑魚相手の俺TUEEEと
人間たちが死に際に伏線めいた個人名を思わせ振りに口にするばかりでいまいち面白くない
どうせ読むなら、漫画版ではなくウェブ小説の原作や書籍小説版を読んだ方がいいかも
68点
27th.Dec.2017
■とんがり帽子のアトリエ
○作品情報
作者:白浜 鴎
講談社のモーニングtwoで連載中
コミックス最新巻は2巻
○ジャンル・属性
ファンタジー
やや女性(少女)向け
ダンジョン飯−(グルメ+RPGゲーム風味)
魔法使いの嫁−恋愛要素
魔法陣グルグル−(ニケ+ギャグ+魔王).
○ストーリー
魔法使い見習いの少女たちの冒険と成長の物語
○コメント
良質のジュヴナイル
10代の女の子(と、かつて少女だった女性)にぜひとも読んでほしい
ステマも含めて売り込みを頑張れば、
ダンジョン飯・魔法使いの嫁・乙嫁語りに近いぐらいの人気は出ると思う
(たぶんそういう作品と読者層が近い)
魔法使いの嫁は宣伝やステマを頑張ってるわりに
内容が薄くて残念な出来だが、この作品は良作.
○総合評価
90点
絵がきれい
内容がとても良い
正統派ジュヴナイル
名作になる予感
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