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するりと胸元を割って伸ばされた指に、ぞくりと総毛立つ。
ほっそりとした指先に似合いの少し伸びた爪が、幸村の胸の突起を掠めてゆく。
声が漏れそうになるのを堪えていると、隣に横たえていたはずのなまえがゆっくりと上半身を起こしていた。


「なまえ…?」


なまえと同様に身体を起こそうとするも、幸村の胸はなまえによってやんわりと押し返された。
にっこりと微笑んでみせるなまえのその笑顔がやけに艶やかで、幸村は言葉を失った。
仰向けの幸村に覆い被さるように、なまえの唇が幸村の首筋に吸い付く。
ちろちろと舌を伸ばしながら鎖骨へと下る動きに、堪らず幸村の口からは吐息が漏れた。


「っ、なまえ…」


するすると滑るように、なまえの舌先が幸村の胸の突起を転がす。
存在を主張し始めた幸村の胸元に時々甘噛みするなまえに、耐えられず幸村の身体が跳ねた。
脇腹をなぞるなまえの指先が足の付け根へと達すると、幸村は自分でも信じられない程に卑猥な声を上げていた。


「なまえ…っ、あ…」
「幸村様、」
「ダメですなまえ…っ、そんなにされては…」


すっかり熱を帯びて膨張した幸村の雄に、なまえの指が絡みつく。
敏感になった幸村の先端が執拗に擦り上げられ、そこからねっとりとした液が漏れ始めた。
唇では胸の突起を弄られ、指先では張り詰めた雄を擦り上げられ、上り詰めていく感覚に幸村の身体が熱くなる。


「っあ…」
「幸村様、可愛い…」


にっこりと幸村に微笑みかけると、なまえは幸村の下腹部へと唇を寄せる。
食むように唇で幸村の先端を咥えながら、なまえの舌がそそり立った雄の裏側を舐め上げた。
音を立てて何度も吸い上げられる其処は、不覚にも絶頂を迎える寸前という所まで上り詰めていた。
目前まで迫った限界に慌てて身体を起き上がらせると、幸村は何とかなまえの唇を其処から引き離した。


「こんな不甲斐ない姿、なまえに晒したままではいられません…」
「たまには幸村様に良くなっていただきたいのに…」
「ならば…」


ぐるりと互いの身体を反転させると、幸村はなまえの唇を奪って舌を絡ませる。
鼻にかかったなまえの甘い声を耳にゆっくりと唇を離すと、幸村はそのままなまえの耳元へと唇を寄せた。
なまえの中で良くしてください。
そう告げてなまえの耳朶を唇で食みながら、幸村はすっかり濡れそぼったなまえの中へと己の其れを押し入れるのだった。



溢れる想いをこの唇で


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