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慣らして蜜の溢れ出した其処は、それでもまだ窮屈なほどに左近の侵入を阻んでいた。
ゆっくりと時間をかけて己の全てを収めてみれば、左近はそれだけで果ててしまいそうなくらいの快楽に襲われた。


「なまえ…痛いですか?」


震える吐息の合間にふるふると頭を振って否定の意を示すなまえに、愛おしさが込み上げる。
自身を全て飲み込んだなまえの中は、ひくりひくりと痙攣しながら左近を締め付ける。
僅かにでも動き出したら、持たないのは最早左近の方だろう。
そんな想いを押し隠すように、左近は優しくなまえの頬を撫でた。


「痛かったり、苦しいと思ったら直ぐに言ってくれます?なまえにだけ、辛い思いはさせたくないんでね」


余裕のある素振りでなまえにそう告げてみるも、なまえは再び頭を振って左近へと応えた。
月夜の中で、白いなまえの素肌が一層美しく栄える。
なまえの両手が左近の両頬へと伸ばされたかと思うと、左近はそのままなまえに引き寄せられた。


「左近様…」
「ん…?」
「私、左近様になら…酷くされても構いません…」


なまえの一言に、一気に全身に血が巡る。
唇を塞ぎ、舌を絡ませ合いながら、左近はなまえの中で怒張したままの雄を緩々と出し入れし始めた。
なまえの唇からこぼれ落ちる吐息と甘い声が、聴覚からも左近を刺激する。


「そんな事言って…知りませんよ、このまま…止めてやれなくなっても…」


なまえの中を掻き回すように突き上げながら、左近は何度もなまえに口付けを落とす。
快楽に飲まれて自身の欲を吐き散らす事よりも、なまえが何度も果てる姿を見たい。
左近はなまえの柔らかな胸の突起に舌を這わせながら、指先でそっとなまえの蜜壷に存在を主張する肉芽を擦り上げた。


「左近…様っ、も…」
「なまえは…こうされるのがいいんですか?」


唇をなまえの胸から離して身体を持ち上げると、左近はなまえの肉芽を弄んだままで窮屈な肉壁に己の雄を激しく打ち付ける。
なまえが果てても止められず、指先で肉芽を挟み込むように擦り動かしながら、何度も何度もなまえの中を出入りした。
終わりのない絶頂になまえの身体が大きく仰け反り、漸く左近の攻めから解放された。


「なまえ…すいません、」


繋がりあったままの左近の雄が、なまえの中でびくびくと脈を打っている。
左近の其れを未だ強く締め付けるように包み込んでいる肉壁から、なまえにもその脈動が伝わっていた。


「ちょっと早すぎましたかね…」


なまえの中があんまり良くて、堪えられなかったんでね。
そっと口付けながら告げた左近に、なまえは三度ふるふると頭を振って見せた。
もっとされてたら身体が持ちません…と照れくさそうに頬を染めて左近に口付けを強請るなまえに、左近は頬を緩める事しか出来ないのだった。



Break Out
(君にすべてを奪われる)

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