sleep | ナノ

冴島が動くたび、ぼたぼたとなまえの胸元には汗が降ってくる。
もう声さえ出ないほど続け様に攻め立てられ、なまえはどろどろに濡れた其処から伝わる快楽に思考が回らない。
なまえの中で、冴島はもう何度熱を放ったか判らない。なまえもまた、冴島の其れで何度絶頂を迎えたか判らない。
一度なまえの中に冴島の其れが収まってからというもの、冴島は一度としてなまえの中から其れを引き抜くことなく今の今まで行為を継続しているのだ。


「っ、冴…島さん、」
「なまえ…なまえ…っ、」
「も…っ、キツ、い」


荒く繰り返される呼吸の合間に、なまえは限界を訴える。
もう酸欠状態で全身がだるさを訴えるほど、止まらない行為に身体が悲鳴を上げているのだ。
にも拘らず、冴島に与えられる刺激にはベッドに大きな染みが出来るほどの快楽を覚えるのも事実だった。


「もう少しだけ…我慢せぇ…っ、」
「ん、っ…」


ペースが落ちることなく繰り返されるピストンに、なまえの膣壁が何度目かの絶頂に向けて収縮を繰り返す。
大きく揺さぶられる身体をどうにも出来ないままで、卑猥な音と互いの呼吸音だけがなまえの耳に響く。
なまえが重たい腕を懸命に伸ばして冴島の首筋に縋りつけば、なまえに引き寄せられた冴島はその耳元でごくりと息を呑んだ。


「っも、ええか…?もう一遍、なまえん中に…」
「ん…っ、も…一緒に…っ、」


ぐっと低く呻き声を上げながら、冴島の唇がなまえの唇を塞いだ。
ぐちぐちと舌を絡ませながら、一段と速さを増して冴島に膣壁を掻き回され、なまえはくぐもった悲鳴を上げながら身体を震わせて達した。
まるで冴島の欲を搾り出そうとするかのようにきつく冴島の雄を締め付けるなまえの内部に耐え切れず、冴島の其れは大きく脈動しながら二度三度と熱を吐き出した。
力の抜けたなまえの身体を優しく抱きしめながら呼吸を整える冴島は、未だに己に激しく絡みつくなまえの中から名残惜しそうに雄を引き抜く。
その間にもびくびくと身震いしながら甘い声を漏らすなまえが、冴島にはたまらなく愛おしかった。


「すまんかった…こないなるまで休ませもせんで…」
「っ、ん…平気、です…」


なまえの中から引き抜いた雄が纏った薄いゴムの中は、溢れんばかりの白濁が詰まっていた。
三度、四度分の熱が恐らく一度に詰まっているだろう避妊具に、ついつい苦笑が漏れる。
摘み上げたそれをゴミ箱に放ってしまうと、冴島はくたっと身体を投げ出したままのなまえに再び口づけた。


「ホンマに…すまんかった」
「も…謝りすぎです、冴島さん」
「いや…なまえに無理させすぎてもうた…」
「いいんです。私、嬉しかったですから」


冴島さんに愛されてるなぁって、幸せでした。
ふわりと笑みを浮かべるなまえに、冴島はぐっと言葉に詰まる。
本当はまだ熱が引かないという事実を、冴島はそっと心に押し留めてなまえの唇を堪能するのだった。



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