sleep | ナノ

秋山のデスクの奥、スカイファイナンスの文字が反転して印字される窓にしがみつきながら、なまえは必至に声を押し殺していた。
半端に乱された服と、大きく持ち上げられた左足。なまえの背後にぴたりと付いた秋山は、持ち上げたなまえの足の間に熱の杭を突き立てていた。
秋山の腕に支えられたなまえの左腿には、湿り気を帯びた下着が引っかかっている。


「なまえちゃん、濡れすぎ…。床に水溜り出来ちゃいそうだね」
「秋っ、山…さん、」
「ほら…あんまり声出しちゃうと、下の人たちに気付かれちゃうよ…?」


ぎゅうっと唇を結んで振り返るなまえの視線に、秋山はぞくりと総毛立つ。
少し怒ったような、それでいて快楽と今の状況に酔いしれるような、色香に満ちる視線に興奮を覚えずには居られない。
部屋の明かりが全て落とされているとはいえ、周りの建物を彩るネオンのおかげで秋山にはなまえの表情が良く見える。
なまえの上着を捲り上げ、下着をずらして胸元を露にさせる間にも、秋山の腰は奥へ奥へとなまえの中に出入りを繰り返す。


「いつもより、感じてるでしょ…」
「や、っだ…」
「なまえちゃんの中、いつも以上に濡れて…すごい締まってるよ」


なまえの耳元で囁く秋山は、なまえの胸の突起を転がしながら嬉しそうに口を緩める。
秋山もなまえと同様にスーツを半端に着崩しており、シャツの釦はすべて外されている。
後ろから見る分にはきちんとスーツをまとっているようにしか見えないのだが、振り向き様のなまえには秋山の引き締まった胸元が露になっていた。
ベルトを緩めファスナーを下ろしただけのスラックスには、突き立てた己の雄から伝ったなまえの蜜で染みが出来る始末である。


「なまえちゃん…ね、イきたい?」
「っ、あき…」
「ね…俺のでイきたい?ちゃんと、言ってごらん…?」


段々となまえの中を抉るスピードを上げながら、秋山は変わらずなまえの耳元で囁く。
片足立ちのまま僅かに腰を逸らした状態のなまえには、怒張した秋山の先端が一番敏感なところに届いてしまう。
それなのに、秋山は敢えてポイントをずらした場所ばかりを突き上げるのだ。
口で言わなければこれ以上の快楽を与えてくれそうもない秋山に、なまえも折れずに反抗できる気力は残っていなかった。


「秋山さんっ、も…」
「違うだろ、なまえ…」
「っ、駿…も、イきたい…っ」
「誰の、何で?なまえ、ちゃんと言えるだろ?」
「駿…っ、お願い…」


濡れた瞳で懇願されては、秋山も応じないわけに行かない。
だらしなく緩んだ口元をそのままに、ねっとりと舌を絡ませながら秋山はなまえに口づけた。
大きく開かせた蜜の溢れる其処を容赦なく突き上げれば、キスの合間になまえの蜜声が秋山の耳に響いた。
びくんびくんと脈打ちながら秋山の雄に纏わり付く膣壁に、危うく秋山も爆ぜてしまいそうになる。


「っ俺も、イっちゃうところだった…」
「ん、っ」
「もっと見せて、なまえの感じてる顔…」


ずるりとなまえの中から己を引き抜くと、秋山は軽々なまえを抱きかかえて応接ソファへと足を運ぶ。
なまえの身体をそっと横たえさせると、覆い被さるように身体を重ねながら秋山は何度もなまえに口づけを交わした。
焦らす間にもはち切れそうなほど硬くなった其処は、無意識になまえの入口を探すのだった。



under your breath
(声を殺して、君にくちづけを)



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -