sleep | ナノ

「好きにして良かったんじゃなかったんですか?」


わざと大きく卑猥な音を響かせるように、左近の指がなまえの膣内を掻き回す。
手の甲を唇に押し付けて声を殺そうとするなまえの姿が淫靡で、左近はなまえを鳴かせてやりたくて仕方がなかった。
なまえの好きなポイントは、目を瞑っていたって判るのだ。
だから、突き立てた中指をほんの僅かに折り曲げただけで、なまえは思ったとおり、堪えきれずに声を上げる。


「知ってますよ、なまえは此処が好きなんでしょう?」
「や、っ…いや、っ」
「本当に嫌なら…こんなに濡れたりしないんじゃないですか」


きゅう、と左近の指に膣圧がかかり、なまえが達しそうだという事が指先越しに伝わった。
が、左近はそうと判るとなまえの中に与える刺激を極端なまでに弱め、蜜壷に指を収めたままピクリとも動かさない。
そんなやりとりは、既にもう三回目を数える状態であった。


「嗚呼…またイキ損ねちゃいましたね」
「左近、様…っ」
「そんな顔をしても、素直にならないうちはダメですよ」


なまえの中から溢れる蜜は量を増してゆくばかりで、尽きる事がない。
身体の方はすっかり火照っているにも拘わらず、目前に迫る絶頂が何度も遠ざかる現状がなまえの理性を蝕み始める。
どんな風にされたら気持ち良いですか、なんて、聞かれたからと言って簡単に答えられるものではない事など左近は判っているはずなのに。
羞恥心よりも、燻った熱をどうにかして欲しい気持ちがなまえの中に膨らみ始め、感情と理性がせめぎ合う。


「ほら、なまえ…どうして欲しいんですか?」
「っあ…もう、っ…イキ、たい…ですっ」
「どうやって?」
「も…っ、意地、悪」


ぎゅっと抱き縋ってみても、左近は嬉しそうになまえの耳元で笑うばかりだった。
ちゃんと言って?と低音で囁かれれば、再びなまえの中に羞恥心が芽生える。


「左近様のを…中に、」
「俺の、なにをです?」
「っも…お願い、中に挿れて…っ」
「ま、仕方ありませんね」


俺も限界だったわけですしね。
にやりと意地悪な笑みを零しながら、なまえの唇が左近によって塞がれる。
ほら、と左近がなまえの指先に触れさせた雄は、もうはち切れんばかりに質量を増して先端を濡らしていた。
左近の其れに触れただけでも達してしまえるんじゃないか、と錯覚してしまいそうなほど、なまえの中が疼く。
両腕で強く左近を抱きしめながら、なまえは待ちきれずに左近の唇を求めるのだった。



溢れ出した場所に触って
(その楔を打ち込んで)


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -