すうぃーとすうぃーと | ナノ
励ましいちご


捜査本部では難しい話が始まっていた。
何でも、殺されたFBIの死を
偶然捕らえた監視カメラの映像を
Lの頼みで相沢さんが収集してくれたらしく
それを片っ端からチェックするらしい。

今日も早速給仕係の出番ね!と思い
給湯室に向かったら
そこにはライバルのワタリさんがいた!
…いや、私だって飲めるなら
偽の素人給仕係が入れた紅茶よりも
ワタリさんの一級の紅茶の方がいいわ!
と思いその座をあっさりワタリさんに受け渡した。
(そもそも本気でライバルだと思ってるわけじゃないし
張り合うつもりもないけど!)
(張り合ったって勝てない)


「ワタリさ〜ん、
ありがとうございます、手伝いますよー!」


「おやまゆさん、ありがとうございます。
今日は私がやりますから、
竜崎のところにいて良いのですよ?」


あぁ、やっぱり、何て良い人なのワタリさん。
けど私には
捜査本部で捜査の始まったここ数日間で思うことが、
あまり竜崎の傍に居たいと思えない理由が出来ていた。


「…竜崎の傍にいてもいちゃいちゃ出来ないし、
寂しいしつまんないんです…」


私がそう零すと、
ワタリさんは嬉しそうに笑った。


「おやおやそうでしたか、
きっと竜崎も同じ気持ちですよ。」


ワタリさんはいつもこうして
私のことを励ましてくれる。
エルのこと1番知ってるワタリさんに
そう言われると安心する。


「そうだといいな…
けどワタリさんが言うなら間違いないですね。」


「そろそろ限界だと思いますよ。
竜崎は我慢が出来ませんからね。」


「…それってどういう意味ですか?」


「まゆさんが竜崎の恋人であると、
皆さんに知ってもらう日も近いということです。」


ワタリさんは紅茶を注ぎながら
私にそっと笑いかけてくれた。
私はすごく嬉しくなった。
私の望みが叶う日は、もう近くまで来てるんだ。


「さぁまゆさん、
皆さんに紅茶をお持ちしましょう。」


「はいっ、手伝います!」















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