悠太(KB)


千鶴視点:



「ゆ、ゆうたん…!!!」


初めて会ったその子は、ゆうたんのブレザーからでてきました。
いや、ポケットからでてきたとかそんなんじゃないんだけど、とりあえずブレザーの中、懐に居たわけ。


「なに」
「な、ななななに、俺のここあいてますよ的なことやってんの!?」


某芸人さんのネタが頭を過る。あ、我ながらちょっとツッコミが意味不明だったかも。でもな、それほど俺の気が動転してるってわかってくれ。


「そっか、千鶴は会うの初めてなんだね」


はい、ご挨拶して。なんて。ほんとゆうたんはお兄ちゃん気質というかなんというか。面倒見の良さは天下一品だよ。


「は、はじめ、まし、て…」


もごもご。少し上ずった小さな声。でも、これが鈴を転がしたような声と言うのだろうか。なんだか耳に残る声。じーっと見ていると、それに気づいたその子は咄嗟にゆうたんの背後に隠れてしまった。


「ごめん、この子人見知り酷くて」
「あ、うん、全然だいじょーぶ…です」


うん、そこらへんは全然気にしてないんだけど、俺が気になることはただひとつ。君は誰なんだい?


「…そんなに見ないでよ、すけべ」
「ゆ、ゆうたん何を言って…俺はすけべじゃない!」
「じゃあ助平」
「一緒じゃねーか!」


さりげなくその子を背後に匿う姿は、なんだか見慣れなくて不思議だ。……あれ、もしかして、なんかこれ、はぐらかされてる感じ?


「て、ことで、」
「どーゆーことで…なに?」
「この子は俺の彼女さんなんで、千鶴はあんまり仲良くしないでください。千鶴は。」


………ん!?今なんつった?か、彼女?!まじかよー!みんなそんな話しないからみんなお一人様だと思ってたぜ…!ってそーじゃなくて!俺は仲良くしちゃだめってどーゆーことだ!え、なに、ばいばいって。俺を置いてくの?!ちょ、ゆうたn「うるせえなクソ猿。全部口に出てんだよ」




0528 (16:47)






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