「あ、ヒナタちゃんだ」
「い、五十嵐先輩……」
「あいっかわらずかわゆいねー。あんなオレ様やめて、俺の親衛隊入ンない？」

「馬鹿か五十嵐」

「あ、タカジョー！　ねー、俺ヒナタちゃん超欲しい」
「！」
「ソイツはうちの隊長だ。猫の子みたいにホイホイやれるか」
「え、あ、た、たた、たかじょう、せんぱ、い。し、失礼します！」
「あー逃げちゃった。なんだよタカジョー。ヒナタちゃん据え置きたがるなんて、あの子そんなにアッチの具合いいの？」
「逆だ、逆」
「へ？」
「アイツ、俺に一切恋愛感情ないらしい。抱いたことねーよ。だから楽」
「えー！　意外！」
「俺のことは尊敬で理想なんだとさ」
「そりゃ恋より盲目だねー」
「緊張してんのか知らないが、話しかけるといつも逃げやがる。一年の割に隊長業全うしてるから褒めようと思ってんだけどな」
「ヒナタちゃん、コイツを純粋に尊敬だなんて……本気で趣味悪いなぁ」
「おい、どういう意味だそれ」
「そのまんまの意味だとも！」