宝石とさよなら | ナノ


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ライガーボムを食らったうちはサスケは自身を守るように出現させた巨大な肋骨で致命傷を防いだらしい。
炎のように揺らめく目視できるほどの高濃度の青白い色をしたチャクラの塊は雷影の攻撃で何本か折れたが傷口から枝葉を生やすように元の形へと修復されていく。
脳震盪を起こしたようだがすぐに意識を取り戻したうちはの青年は飛びのき距離をとるとその紅い白兎のような虹彩の形を変えていく。
同時に半壊したこの場所に瘴気が浸食し始めたことに気づき、ナマエは手前のシーを無意識のうちに抱き寄せた。
包丁を持った少年が仲間のサスケの安否を確認するために隙ができたのかいち早く戦線離脱してきた雲隠れの男が目の前に降り立つ。
「あー……と、砂の忍だったか?二人だけじゃなかったんだな。シーを助けてくれてありがとよ」
「あ、ええ……」
いつまで彼女に頭預けてんだと二、三度頬をひっぱたいたダルイだったが一向に起きる気配はなくただ唸るだけのシーを見てうちはの幻術だと察し解除するため頭に片手を当ててチャクラを流し込んだ。
強すぎる幻術に安定しない焦点をどうにかダルイに合わせたのを見てナマエからシーを受け取るとすぐに顔をあげナマエたちに向かって一端避難するからついてこいと叫んだ。
この時点で本命である我愛羅たちの元に駆けつける為別れようとしたのだが、四方の通路からなだれ込んできた増援部隊の侍たちに押し戻されかけ仕方なくダルイの後を追う。
すでに柱にひっつき移動を開始していたサソリもナマエの後を追うためヒルコに乗ったまま壁へと飛んだ。

「雷影様のチャクラがあれだけでかくなっちゃうとなぁ……」
サムイ辺りにあとでドヤされるなぁと遠い目をするダルイは続けてオレ達じゃ止められねーのになんで選抜したんだよとシーに肩を貸しながらぼやく。
あそこにいるとこっちまで被害被るから…とナマエたちに説明を続けるダルイの隣で、段階的に放出量を増幅させていく里長にゆっくりと顔を向けたうちはサスケの目から血が流れだしたことに気づいたシーがふらつく身体で身を乗り出した。


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