企画 | ナノ


▼ 残念無念また明日


「聞いてくれ、ナマエが可愛すぎる」
机の上で突っ伏した我愛羅に何事だと声をかけ、出てきた言葉が惚気だった。
口を開けば今日のナマエ。そんなどこぞの番組タイトルのようなことを言い出す我愛羅にウンザリして離れようと立ち上がったが、テーブルの下で素早く砂を動かし足止めしてきた我愛羅に観念し、大人しくもう一度腰を落ち着けた。
「……聞いてやるから早く話せってばよ」
「ナルトならそう言ってくれると思ってた」
満足げに微笑むとポーチから取り出されたカメラがテーブルに置かれた。
見てくれ。そう言って最新型のカメラのボタンをいくつか押して、我愛羅が画面を確認した後そっと渡してきた。
受け取ったナルトはとうの昔にカメラの中に入っているデータがナマエ尽くしだろうと予測を立てていた為、対して驚かないだろうと高を括っていた。

「盗撮じゃねーか!」
「一緒に暮らしてるのに盗撮も何もあるか」
慌てることもなく否定し一蹴する我愛羅。
落とさないようにナルトの両手で支えられているカメラに映るナマエの涎を垂らした寝顔に向け目尻を落とす我愛羅。
女でこういう写真を残されるのは嫌がられそうだけれども。そう心の中で突っ込みもう一度カメラへと視線を落とす。
確かに家族ならば寝顔の一枚や二枚は家族なら持ってる人間もいるかもしれないなと思わず納得しそうになるが、近くのボタンに当たった指が次のデータをめくり、目の中に飛び込んできた隠し撮りのようなアングルに思わず顔を覆った。
どこぞに遠征した時の写真らしい。旅館の薄い浴衣が肌蹴ており、きわどい胸元と無防備な寝顔が1枚に納められている。
ナマエ自体は平均的な容姿だが、大人の女性というステータスが妙に色めかしく見せてくる。
まあ、普段からエロ忍術を修行しており多少なり態勢のついてるナルトは胸くらいで騒がないが。

秘蔵のお宝を見せてくれた我愛羅からは相当の信頼を寄せられているらしいことが解り嬉しく思いつつも何とも言えない感情が渦まき、とうとうナルトは口に出した。
「お前はそういう事をする奴じゃないと思ってたってば……」
「オレも男だからな。……大丈夫、寝てる間はノータッチだ」
「全然良くねぇってばよ……」
寝てる間ってのもなんなんだってば……。
呆れるナルトを無視してまだあるぞといち押しの写真を見せてくる我愛羅に、何も知らないであろうナマエを憐れんだのだった。




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