を満たすゆびさき



ささくれのない指先はもう見飽きただけ

熱帯夜よ、さめないで

湿気で喉を満たす夜

揺らめいたグラスに暗闇が降りる

帷(とばり)と陽炎

火を点けるのはいつも貴方だ

わたしの頬を撫でる癖、同じね。

浴室、電話、コール音

酔い明かすのは誰の為、

怠惰と結論と

あの色を紫煙で掻き消してよ

くちづけの距離から

最低のロマンス

きみのいない朝が明ける

花送りの葬送 | 花贈りの葬送

ゆびさきの残り香にシガレット・キスを



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2017.0227





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