one million miles away



綺麗な恋だなんて君は云うけど、
(僕を詰(なじ)るその瞳は濡れていて、今にも零れそうな表情が恋の所為なら、あぁ確かにその通りなのだろう。)



愛した証なんて形には何一つ残っていやしない、けれどあの日君が叫んだ想いだけは紛れもない心からの感情で、それを知ってなお駆け抜けた日々を僕ら忘れられるわけがないのに。
(引き離されたなんて思ってないよ)(今もずっと、)



本当の気持ちなんて誰にも分からない、だから言の葉をひとつひとつ紐解くように推し測ろうと見つめて、それでますます信じられなくなるなんて、嗚呼、なんて本末転倒。
(信じたいから疑って傷付くなんて まるで恋愛、はは、笑える。)



祈っても願っても届かない、そんな瞳(め)で彼を見ないでよ
(誰も君の目蓋を拭えはしない、けれど救えるのも涙を引き出すことが出来るのもあいつだけだと何度想い知らさせて、その度に呑み込んだ感情でせめてこの瞳(ひとみ)の中に閉じ込める)
(まるでその行為が救いになるとでも云うかのように、俺にはただそうすることでしか彼を守れないのだと思えてならなかった。)




どんなに月日が経ってもずっとずっと「ここ」に残ってる、それが誰にも消せやしないものだという確かな証明はどこにも無いけれど
(温度、笑顔、泣きそうな表情(かお)、声、息遣い、あの日の歌、全部ぜんぶ君が)



共有した時間と秘密は今や僕等だけのものじゃないよね。繋いでいてくれるのは何よりも大きな力。
(だからどうか、彼の背中を支えてあげてね)(隣に立てないのならずっとずっと前を向くから)



声にならなくても、言葉にすれば霧散する記憶でも、
(見えぬ形を疑うことは止めた、だって僕らはあの日確かに祈ったのだ)



もう戻れはしない、そんな事は分かってる。
(過ぎていく日と面影、フラッシュバックにいつまでも思い知らされて、それでも、君を嫌いになることなんて出来やしない、んだ。)



浮遊する泡に映る君の日々が破片となり消えてしまう前に、
/ この共通項こそが過ごした日々の証なのだから
100万マイルの距離が僕らを隔てようと、僕らは確かに誇り高く背中を預け隣に立っていた。



叶わない想いを抱いて、星屑となって海に墜ちるまでは君を愛すると、僕は確かにあの夜汽車に誓ったのだ。
(たとえ君を愛した他の誰が手を離しても、繋いだ小指の温度に触れることができなくとも)
(決して伝えること叶わずとも、あの笑顔が絶えないのならそれだけでいい。)
(ほんとうは、なんて。)(気付いているならどうか優しく触れたりしないで、)






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シンメトリーの片割れがいなくなって、それからずっと寂しかったなぁ。
()内だけ、()外だけ、()が複数あるものは1個削ったりetc.工夫してお使いくださいませ。

原題 : 2012.0904





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