たとえばこんな夜の隙間に ラブミー・キスミー ヘッドライトと蝶の恋 今宵、シャンデリアと語らい 波溜め貝がら城と涙瞳人魚 コーヒーカップに注ぐオレンジ 翳り、涙伝うは朝靄 (かげり、涙つたうは朝もや) 色濃く残るはきみの残滓(ざんし) 透明をこれほど望んだ夜はなかった 不意打ちで本命を見たときの衝撃 星屑をあつめたら、 銀河の向こうの再果てへ向かう データの海を抜けて垣間見る君の心臓 誰よりも強く純情 護りたいと想う、その感情は確かにリアルなもの 傷を隠し切れずに泣いた僕を優しく撫でたあの人の温もり(いつだってあなたに導かれたの、) 君と居るだけで奇跡を信じられる軌跡 きみの云う「永遠」なら信じてみせるよ 喩えば君を構築する世界の一部に僕もなれたのなら、 君にとっての僕がどんな存在であろうと恋心は消せやしないんだから それでも、傍に居たいと願った(きみのいちばんになれなくても、) この想いをたった一人の誰かが憶えていてくれるなら、(それだけで死さえもこわくない!) - - - - - - 原題 : 2008.0909 |