■ 6
じゃらっと鎖が鳴って、鷹津は仰け反り、ソロンの胸に身を預けた。
「タカ、お前の大好きなモノをあげよう」
告げる声は甘く響く。
脈打つ凶器がぐにゃりとその頭を下げた。
客の二人がまた息を呑む。
ソロンの雄はグロテスクな蛇のようにその身をくねらせて、鷹津の尻を探る。
「ああぅ、はっ、あっ、ソロンー……っ」
鷹津は尻を突きまわす雄を迎え入れようと腰を揺する。
ソロンが嗤う。
「じっとしていろ、タカ。ほぅら、すぐに食わせてやる」
蛇の頭が、肉孔を探り当てた。
それは赤い花弁をちらつかせてはいるが、蛇の太さの半分もない可憐な蕾だだが、赤黒く脈打つ蛇はその頭を蕾に押し当てた。
ソロンの腕が下がる。
それに支えられた鷹津の腰も下がり、充血した蕾に蛇の頭が半ばめり込む。同時に蛇がどろりと粘つく透明な体液を勢い良く噴き出し、それは蕾を濡らし直腸の中まで染み入った。
「ぁぐっ、うっぅあ゛あ゛あああああああっ!!」
鷹津の背が撓る。
がしゃりと鎖が鳴って、首輪が締まる。
ソロンの体液は、煮え滾る溶岩のように鷹津の粘膜を熔かしていた。
閃光が続けざまに背骨を駆け上がり、鷹津の脳を灼いた。
「ひぃひはぁっ! ぁあぁはあ゛あ゛ああああああっ!」
ぐずぐずに蕩けた蕾は痙攣を起こして歪み、腸液を滴らせながらじわりとその口を拡げた。蛇の頭が粘膜を掻き分けるように蠢くと、それに纏わりつき自ら迎え入れ飲み込んでいく。そしてソロンは片手を伸ばして鷹津の腿の鎖を左右の支柱の枷に嵌めて宙吊りにする。
鎖はまだ余裕がある。ソロンは鷹津を支える腕を更に下げた。
「はぐぅっう゛っ、ああう、あうっひ、ひっひゃぁああ゛あ゛あぁあぁっ」
鷹津の絶叫が響いた。
そこに苦痛の色は無い。
狂的な歓喜に鷹津の全身が戦慄く。
その犯された内側は、粘膜を抉り擦り上げて深奥を目指す巨頭が吐き散らす体液によって貪欲に刺激を求めて爛れていく。
大きく広げられた足の中央で反り返る鷹津の雄も自らの体液に濡れ、真上からの強烈なライトにその淫猥に光る様を照らし出されていた。
いまや完全に開かれた肉孔は脈打つ蛇の巨大な胴を呑み込んでいく。
「あはぁああああお゛ああっぁあ、ぁあぁあおぉあ゛あ゛っ」
鷹津はその身をくねらせて全身でソロンを迎えていた。
開かれたままの口からは間断なく嗚咽交じりに嬌声が溢れていた。
「いい声だ、タカ。嬉しいか? ほら、もう最後まで入る」
ソロンが笑いながら手を離した。
ずぐっと鷹津の腰が落ち、残された部分を根本まで呑み込む。
掠れた息が鷹津の喉をひゅうっと鳴らした。
あまりの衝撃に、声も出なかった。
鷹津の体は、限界まで開かれた両足の腿を吊った鎖と首輪に繋がれた鎖、そして体を貫く太く長い肉の楔で支えられていた。ソロンが汗を噴きだして痙攣する鷹津の脇腹から胸へ両手を這わせる。
「さあ、タカ。踊ろうか」
ソロンの長い舌が鷹津の首を舐め上げ、その指は鷹津の胸に光るピアスが貫く二つの乳首を抓んだ。
「ひぅっ! ぐっぁああっ……っぐぅ、あぁ、がぁ……っ!!」
ビクンビクンと鷹津の体が大きく跳ねた。
それに合わせるようにソロンが腰を振る。
ぴったりと中に納まっていた楔が引き抜かれ、突き上げられる。
「あ゛ぅ?! あ゛あ゛っ! があっ、ひぃい゛い゛いっ!」
灼熱の杭で内臓を捏ねまわされる壮絶な突き上げに、鷹津は嗄れた声を上げ眼を剥いて腰を躍らせた。動けば動くほどにその杭は胎内を掻きまわし、その先端から注がれた体液で痛覚の蕩けた体は快楽だけを貪って狂喜する。
「おああ、あぐうぅん、んあっあぁああっはぁ、イ、イ゛ィっ、イイぁあ゛あぁーーー……っ!!」
鷹津の声は断末魔のようにふたりの観客の耳を貫く。
女は蒼白な顔で眼を見張り、男は既に目を背けていた。
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