「吉田くーん」

「俺は吉田じゃなくて吉川だよ如月さん···」

「突然なんですけどー、好きでーす。あなたのことがー」

「そうなんだ好きなんだね···ってなにが?」

「あなたのことが」

「···えっ?いや、あの、すっ?えっ!?」

「思いの外動揺してますね吉川君。でも残念です。今日は4月1日のエイプリルフール、つまり嘘をついてもいい日なのでーす」

「え」

「一時の幸せはどうでした?」

「そんな···!」

「ねぇ、吉川。ちょっといい?」

「由利!?」

「エイプリルフールで嘘をついてもいいのは午前までなんだけど、知ってた?」

「いや···」

「ちょっと由利君···!!」

「そして今は放課後、どういうことかわかる?」

「えっと···」

「違いますよ!別に吉川君のことだしわからないだろうとか思ってやったわけでは!!···あ」

「じゃあ嘘は午前しかつけれないっていうのは知ってたんだ」

「え、あ···その·····きょ、今日はもうこのへんで失礼します!!!!」

「あっ如月さん···」

「オレはたまたま通りかかったから言ってみただけ。後は自分でどうにかしなよ、吉川」

「あ、ありがとう··?」

「といっても、あいつあの様子じゃホントに帰ったっぽいし···明日がんばって捕まえな」

「はは···」


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