※簡易設定
・黒カルル…強い人を求めてカグツチを徘徊する殺人鬼。戦い>姉さん
・紫カルル…黒を心配してはいつも返り討ちにあう不憫ちゃん。理由ははっきりしないが黒に好意を抱いてる






あぁ、鬱陶しい。面倒だ。
どうして彼はいくら痛めつけてもボクに縋り付いてくるのだろう。彼の言う感情がボクには理解出来ない。他人の、ましてやボクみたいな奴に身体を張って何かをしてやるだなんて、馬鹿げている。


(それでも…それでも僕は諦めたくない!お前が傷付く姿なんて…見たくないんだ!)


「ほんと、馬鹿だよね…。ねぇ、姉さん?」


哀れな彼はボクを相手にどこまで堕ちて行くのかなあ…?
いや、寧ろ堕とせばいい、ボクの手で。
彼は喜んで受け入れるだろうか。それとも拒絶するかな。



拒絶されたら…

そうだ、拒絶の言葉を吐く口を閉じてしまえばいい。
抵抗して突っ撥ねる腕は切り落としてしまえばいい。
頑なに閉じる足も奪い取ってしまえばいい。
否定の色を滲ませる瞳なんて抉り出してしまえばいい。

全部、ぜんぶ、ボクのやりたい様にしてやればいい。
あぁ、どうしよう、今凄く彼に会いたい。会って、あのボクの為に必死になっている顔を見たい。





【芽生えた感情は残酷な色に染まる】




「この感情に名前を付けるとしたら何だろうね…」



「彼なら知ってるかなぁ?」



「…ねぇ、姉さん?」





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