冬が小さくなってからの話4・5





C

そんなこんなで一週間後。


イ「このいっしゅーかん、いつになくてんしょんたかかったな、ろーらんさん」(ぐったり)

ロ「そう?ま、イヴェールも今日で戻る。仕事のペースも戻る。良かった良かった」

「よかったならこの、しんちょうをきーぷさせんとばかりにあたまをおさえつけてるてをどけろ」

「俺の右手は本能に忠実だなぁ」

「ど・け・ろ」

「……イヴェ、お前ケチ。イヴェケチ」

「がったいさせんな!ふざけたこといってないで、けんじゃかられんらく(鳩)きたし、さっさといくぞ!!」

「あ、おい、またそんな急に走ると…!!」

ずべしゃっ(二回目)

「……」

「…っ、いく、ぞ!」

「(無かったことにしようとしてるけど、やっぱり涙目…)」

「おいっ」

「はいはい」

「…そのゆるんだかおをどうにかしやがれ!」

「元々こういう顔なんですー」

「せいけいしてやろうか。ますいぬきで」

「痛くて泣くからやめてください」



D


賢「遅かったですな、二人とも」

イ「ごたくはいい。さっさともどせ!」

ロ「イヴェール、どうどう」

賢「ほっほっほ。もちろん、すぐに戻れるように準備はしてあるよ。ほら」

ロ「…ほら、って言われてもただのステッキにしか見えないんだけど」

イ「なるほど、これでぼくをこのすがたにしたやつをたこなぐりする、と」

賢「ノン!!使い方違う!しかもイヴェール君、な、何故それを私に向けるのだね!?」

イ「ここいっしゅうかんのうっぷんから」

ロ「イヴェール滅茶苦茶不本意そうだったもんなー。ここ来る時も、菓子屋のおばさんに坊やって言われたときの顔ったらさぁ…!」

イ「だまれろーらんらん!!」

ロ「はいはい。俺はろーらんらんですよ」

イ「…っ!もういい!おまえなんか、きょうからずっとろーらんらんだ!」

ロ「はいはいはい。分かった分かった」

賢「(喧嘩のレベルが低いですな…)うぉっほん。イヴェール君、準備はよろしいかね?」

イ「! だいじょうぶだ。たのむ」

ロ「これで小さいイヴェールの見納めだな」

賢「そういうことになりますな。さあ、ステッキを……よし。それでは、耳をふさいで!」
(ステッキの下部分をおもいっきり引っ張る)

ぱーん!
(クラッカーみたく飛び出る煙)


「「は!?」」

イ「ま、まえが……見えな…あれ?」

賢「げほげほっ!煙が…予定よりも、?」

イ「あれ?でも、え、も戻ってる!」

賢「良かった、効果は正確に効いたようだ。変な所はないかね」

イ「ない。…これでやっとお子様プレートから逃れられる…!」

賢「よっぽど嫌だったのかね…。おや、煙も晴れてきたようだ」

イ「そういえばローランサン、どうかしたのか。さっきから反応がないけど」

ロ「…い、イヴェ、」

イ「ん?喉痛めたのか…?声がちょっと低くなってる」

賢「私も、目に煙が入ったのだろうか…。ローランサン君が、いつもより…」

イ「身長、高い……?」

ロ「……どうしよう、俺今、でかいイヴェールをちょっと見下ろしてるんだけど」

イ「て、いうことは……。おい賢者!逃げようとするんじゃねぇ!」

賢「ぎくっ」

イ「どういうことだよ!?」

賢「痛い痛い!髭掴まないで!!」

ロ「すげー…。何かイヴェールと賢者がちっちゃく見える」

イ「実際お前がでかくなったんだよ。説明してもらうぞ、賢者!」

賢「……分量、間違えのせいですかな?イヴェール君が小さくなったのと同じ年数、ローランサン君は歳を重ねたようだ」(てへっ)

イ「んな馬鹿な…!」

ロ「じゃあ、俺、これでみそじ手前!」

賢「その通り!」

イ「……やっぱ殴る。気がすむまで殴る」

ロ「まあまぁ。怒るなよイヴェール。俺は平気だし。賢者、元通りにする方法は今度も一週間?」

賢「うむ!」

ロ「分かった。じゃ、また一週間後に。帰るぞーイヴェール」

イ「…また一週間、振り回されるのか…?」(更に遠い目)

賢「お大事に…(お祈り)」



はい!小さいイヴェールの話はここまでです。
ロラサンを小さくするか迷いましたが、あえての成長\(^o^)/
そしてそこはかとなく漂うサンイヴェフラグ←








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