家出A





外に飛び出し酒場でうろうろしてたらパーンに会って、とりあえず事情説明してぐちぐちしてるロラサン。ロラサンが大きくなったことについて深く考えたら駄目と思ってるパーン。







「あいつは…女装が似合う男が趣味なのか…?」

「いや、それは絶対ない」

「あいつより身長伸びたけど、考えてみれば元々そんなに差がないから全体的にはあんまり変わってないんだよな。やっぱむさい?俺は男らしさを求められてないのか…?」

「それもないと思うけど。求めてなかったら、そもそもお前達が組むことはありえなかったんだろ?前に言ってたじゃん」

「そう!奴は俺の剣の腕とか情報網とかに目を付けたんだ!…そっか…結局体だけが目当てだったんだ…」

「たち悪い酔い方してるな、サン。今日も」

「飲んでないから酔ってねぇし。パーン、おまえも美人には騙されないよう気をつけろよ。弄ばれるぞ」

「話しを聞く限り、現在進行形で弄ばれてるのはサンだけどね」

「…けっ。イヴェなんか俺が居なくて腹空かせて、自分で料理の味付けするときに塩と砂糖を間違えて悶絶すればいいさ!俺はイヴェールの食料事情を弄んでやる!」

「え、あの人、イヴェールさんって本当に料理できないんだ。意外」

「だろ。お湯沸かす、とか卵割る、とか基本中の基本は出来るんだけど、いざ次の段階に行こうとすると必ずどこかでへまするんだよな…。鍋持ってこける、調味料間違える、包丁で指切りまくる、のはまだ良い方で、酷いときは一回爆発した」

「卵?」

「ん、調理場」

「…ドジっ子属性…どころじゃないな」

「まあそのギャップが、何て言うか、イヴェの面白いとこ?」

「だけど嫌気がさして家出したんだよね、今回」

「っ、ああ!今回は絶対数日以上外泊してやる。どうせあいつは俺なんか探さないだろうし。折角だから女遊びしてくるか…」

「…ふーん、女遊びね」

「それかフランボウの所へ久しぶりに顔出し行くわ」

「ああ、シエルの彼氏の劇作家」

「そうそう、酒乱髭野郎。おお、今の俺ならフランボウ軽く倒せるんじゃね?!」

「やめとけ。その人にも弄ばれて終わるだけだって」

「… ええー…」

「まぁ、気がすんだら適当に帰れよ。時々エグルとか他の奴に顔見せてやれ」

「……パーンとシエル以外は今更だし…」

「は?お前、引き取られた後行方眩ませてた時以降会ってないのか。シスター達にも?」

「あー、うん。行きづらくて。いつか行くから」

「……って言っておいて行かなかったら引きずってくから」

「…はーい」











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