1.くだらない、と言いつつも




お題。面食いなローランサン。






「なー、イヴェー」
「…」
「なー、なー」
「……」
「なー、生きてるー?」
「……何?」

ようやく返事を貰えて嬉しいのか、ローランサンはぱっと顔を輝かせた。子供みたいな表情だ。

「晩飯、何にする?」
「水」
「却下。お前これ以上痩せてどうするよ」
「…、お前もヒョロ、というよりチビだな。お前はこれ以上チビになったらどうする?」

痩せてる奴に痩せてる言われると、無償に腹が立つ。チビいうな!、と真っ赤な顔付きの返事を期待していたのだけど、相方は無い頭を使って考えこんでしまったようだ。晩飯云々の話を流されたことに気付かないくらいの馬鹿なのに。

「これ以上チビ、?」
「あ、あぁ」
「……それは困るかもな」
そう言って本当に困った顔をされたから、首をかしげるしかない。僕が持て余してしまった次の台詞を胸の上で転がしていると、ローランサンは小さく笑った。

「だってお前の瞳が、遠くなるし」


見にくくなるじゃん?とのたまった相方に、僕は、くだらない理由だな。と返すのが精一杯だった。


相方は僕の瞳(というか容姿)が好きなのか、中身が好きなのか、はっきりさせないから嫌い。



このお題はひよこ屋様からお題をおかりしました。






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