Kuroko's Basketball | ナノ


01


僕はただバスケがしたかった。
欲を言えば楽しくバスケが出来ればそれでよかったのに。この欲とは違った欲を出してしまったせいでしょうか。

あの時こんな欲を持っていなければ僕はここまで辛い思いをしなくてもよかったのでしょうか。




全てはあの時、青峰君に出会った時から始まりました。
一人で練習していた時に青峰君がやってきました。僕は心底驚きました。あの一軍の選手がいるのです。驚かないわけがありません。
それと同時に冷やかしなのか、と冷めた気持ちも抱いてしまいました。仕方ないでしょう。一軍の選手が三軍の選手が使う体育館まで来たのですから。でもそれは僕の勘違いでしたので青峰君には失礼な態度をとってしました。申し訳なかったです。

それから青峰君とバスケの練習をしました。一軍に上がれなくても青峰君と練習できると言う事実。とても嬉しかったです。
その時です。僕に一軍に上がらないかと言う誘いが来たのは。正直信じれませんでした。しかし声をかけてくださったのは赤司君。これは真実以外の何物でもありませんでした。
一軍に上がるという誘い。それは僕にとって身に余る光栄でした。青峰君も自分の事の様に喜んでくださいました。僕はパス以外は点で駄目な選手です。ここぞという一対一の勝負の時には使えない選手です。体力もありません。僕は一軍で真っ当にやっていくことの出来ない人間でした。
しかし、赤司君はパスだけに特化した選手が居てもいいじゃないか。正当法で行かなければならないと言う決まりはない、と手を取ることを戸惑っていた僕に声をかけてくださいました。僕はパスを武器に一軍に上がることを決意しました。このパスでチームを支えて、青峰君の影になるとその時決意したのです。
その決意で一軍に上がった当初は頑張りました。僕は正当法で一軍に上がったわけではありません。嫉妬妬みその他諸々、虐めと言う形で受けることになりました。しかしそんなことで負けるわけにはいかないと僕は負けませんでした。それにこの時は僕に味方をしてくれる光が居たのです。僕はとても幸せでした。

この欲求がいけなかったのでしょうか。一軍に上がり光り輝く人たちの影になりたい。そう言う願いを持ったことが間違いだったのでしょうか。この身に余る誘いを受けてしまったのが間違いだったのでしょうか。

皆の才能が開花しています。
青峰君の才能が開花しました。他の皆も図ったかのように次々才能にあふれました。僕の才能は何もありませんでした。

誰からも必要とされなくなりました。
必要とされなくなって僕はまた、ざまぁみろと言った様に再び虐めの対象となりました。
仕方ありません。実際僕は才能も無いのに一軍に在籍しているお荷物なのですから。しかし辛いですね。
血反吐を吐く様な練習をしていない人たちから暴力を受けるのは、容赦がありません。僕が潰れればその人達の誰かは一軍に上がることが出来るのですから当たり前でしたね。
そして僕が潰されて、またその暴力を揮ってきた人たちの間で互いに潰し合うのでしょう。なんて不毛な。

僕は付き合ってられないとうのに身勝手な思いで僕を巻き込まないでほしいです。
僕はもっともっともっと練習をして一度もいい。もう一度。才能が開花する前の青峰君達と楽しくバスケがしたいのです。



それだけが今の僕の願いです。

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