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「―――――という訳で協力してくんねぇ?」 プロイセンがオーストリアに頭を下げて、何かを頼み込んだ。こんなにも下でに出るプロイセンは初めて見た。もう少し下手に出ようとすれば出来るかもしれないが、それは素直にできないのが、プロイセンらしさである。それを重々に知っているオーストリアは、紅茶を一啜りし、プロイセンと目を合わせた。 「そうですか。貴方とは戦ってばかりでしたが…。分かりました。そういう事なら、協力して差し上げましょう。」 「恩に着るぜ。ケセセセ」 ――――――――――― ――――――― 「皆さん、ようこそ御越しくださいました。これより私、オーストリア主催のパーティーを開催したいと思います。」 この一言で始まった、オーストリア主催のパーティー。貴族の娯楽として各国の代表が集まり盛大に行われる。 食に走るもよし、ダンスを踊るのもよし。流石はオーストリアと言ったところで、美しい音楽も流れていた。和気藹々とした空気がそこにはあった。 「ハンガリーさん、こんにちは〜。」 「あら、イタちゃんいらっしゃい、楽しんでる?」 「うん、すっごく楽しいよぉ 料理も美味しいし。そうだ、ハンガリーさん俺と踊ってくれる?」 「ふふっ、いいわよ。」 そしてハンガリーはイタリアと踊った後、他の国々の者達と踊った。しかし、ハンガリーはまだ本命のオーストリアとは踊ることが出来ないでいた 「はあぁ、疲れた…流石に20曲踊るのはキツかったかな。でもまだオーストリアさんと踊ってないのよ!ここで倒れてたまるもんですか!」 ハンガリーが休憩をとるために壁に寄りかかっていると声をかけられた。 「よぅ、ハンガリーもうばてたのか?ケセセセセ。」 「プロイセン…バカにしないでちょうだいっ!まだ踊れるわよ!」 「へぇ……じゃあよぉ、…俺と踊らねぇ?」 プロイセンがハンガリーをからかいに来たのかと思ったが、プロイセンの雰囲気からはそうではなさそうだ。少し、照れくさそうにしながらハンガリーをダンスに誘う。しかし、ハンガリーはそのプロイセンのいつもと違う態度に気付く事はなく、プロイセンの言葉に対して、異論を述べた。 「ハァ?誰があんたなんかと…。」 「ハンガリー。」 そうしていると、ハンガリーを呼ぶ声が遠くからした。この声はハンガリーが待ちわびていたオーストリアのもので、ハンガリーはプロイセンを視界から追いやり、目をハートマークにさせながらオーストリアの方へ向いた。 「オーストリアさん、私はここに居ます!」 「おや、私としたことが…失礼しました。」 「えっ!?」 オーストリアはそう言うとオーストリアはハンガリーの前から去っていった。ハンガリーは何故オーストリアが去っていったのか分からないでいた。何故なのだろう。よくよく状況確認してみると自分の肩にはプロイセンの手があった。既にプロイセンと接触しているからオーストリアは去ったのだろう。そう考えることができる。 「プロイセン、この手はなにかしら、何時から乗っけてるの?」 「俺と踊るんだろ?」 「そ、そんなぁ。」 ハンガリーはその場に座りこんだ。へたりこんだとも言える。 「んっ?どうしたハンガリー?」 「プロイセン私と庭までついてきてくれるかしら何か気分が悪くなっちゃったーこういうときって人の少ないところに行くべきだって思ってるからプロイセンについてきて欲しくていいわよねプロイセンと言うか着いて来て。」 「お、おぉ…いいぜ。」 この時、ハンガリーの目は座っていた。言葉も句読点が入らない位、つらつらとほとんど棒読みで述べた。パーティーらしからぬ雰囲気である。 |
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