Prince of tennis | ナノ


ドンドンドドドン四天宝寺軍 01


四天宝寺軍vs他軍
勝者、他軍

四天宝寺軍の幹部たちは敵軍の捕虜になり監獄へと案内されている。おとなしくついていくメンバーの中に一人、騒ぐ少年が居た。

「いーやーやー!わい、こんなんややぁ!」

「うるさいガキ!お前は捕虜だ。私語は慎め。」

「わい、関係あらへん!戦いだって出たことあらへんのになんで捕まらなあかんのん!」

「いい加減黙れ!永遠に口が聞けないようにしてやろうか!」

銃を金太郎へと向ける。それでも騒ぐことをやめない。怖いもの知らずというか、戦いという状況を把握できていないのか。金太郎は微塵の恐怖も感じていないようだった。

「金ちゃん、落着きぃ。」

「っ白石のせいや!わいは遊んどる方が良いっちゅーたやん!アホ!」

「金ちゃん、毒手か?」

と左腕に巻いている包帯を緩める。

「勘弁してーな!毒手は嫌や!」

「ハハッ、そんな嘘でこのガキを制御してるのか。このガキを殺さず実験体にするときはその方便を使わせてもらおうか。」

「なんや、敵さんにもそんなん言われとるんか…かなわんな。」

大きな檻にたどり着いた。そこにメンバー全員が入れられる。

「っと、お前は来い。」

そういって白石だけは檻から再び出される。

「なんや?」

「お前は四天宝寺軍の大将だろう。聞きたいことがあるからな。」

白石の体にぐるぐると縄を巻きつけながら答える。そして白石はこの軍で一番偉い人がいる空間へを連れて行かれた。見張りは一人、檻に背を向け待機してる。

「なんで俺はこんタイミングが悪い時に帰ってきたばい?」

自分のことが可笑しくて皮肉めいたことを言っている千歳。

「アンタはいつも軍のとこに居ってください。」

「いやっちゃ、そげんこと言われても俺はその辺をぶらぶらしとる方が性に合ってるけんね。」

「んもう千歳ったらまたそんなこと言ってぇ、でも今回は一緒に捕まった身やけん協力してもらうわよ。」

小春は千歳に近づき耳元でコショコショと小春が考えている作戦を千歳に話す。

「……そういや最近ユウジ見かけんな。」

小春が千歳とこれでもかと言うくらいくっついているのに騒ぎ出す人物が居ない。そういえば一氏を最近見ないなと思った謙也はとりあえず声に出してみる。

「なんや謙也はんは知らんのか。」

「ん?師範は知っとるんか?」

「前言っとったやないですか、今は出張中言うとりましたよ。忘れとるやなんて謙也さんダサいっすわ。」

銀の代わりに呆れた口調で言い放つ財前。

「そんなん、知らんかったことは悪い思うとるけど、そこまで言わんでもいいやろ!!」

「はいはいみんなー。今回の作戦の最終的な段階が決まりましたよー。」

「流石小春たい、こげん沢山よく考えられるんね。」

才気煥発の極みを使い小春が考え付いていた作戦の中で最善のものを選んだ千歳。

「で今回はユウ君の情報をもとに作戦No.X−35で行くわよー。ね?ユウ君♪」

「せや!俺の情報収集力と小春の頭脳があれば敵なしや!」

檻の外から一氏の声がする。

「ユウジやないか!?おまっいつの間に、」

「始めからや。ここの見張りは始めから俺やったで。」

「出張先ってここやったんか…。」

「当たり前ですやん。なんでわざわざ関係のないところにこの時期に潜入捜査担当が行きますか。謙也さんアホっすわ。」

「そんなナイフで傷を抉るようなこと言わんといて!」

「ナイフは俺が一番得意な得物っすよ。」

「そんなことより、おい千歳!お前俺の小春に何近づいとんや!小春、浮気か!」

「そんなんうちユウ君のものになった覚えなんてないわ、千歳も色男やんか、役得や役得。」

「一氏も才気煥発の極みを極めればよかよ。」

そうすれば最善の作戦を一緒に選べれるよ、と提案するが、才気煥発の極みがそう簡単に手に入れるわけない。むしろ貴重であるから、姿をふらっと消す千歳なのに、幹部の椅子が用意されているのだ。

「無理や!」

「ほら、ユウ君これから仕事有るやろ、さっさと監視役を交代して蔵リンのこと行ってらっしゃい。」

「ごばるぅっ。」

まだ離れたくないと言わんばかりに柵にしがみ付く。

「ここめっちゃ居心地悪いんよ。ユウ君はこんな思いウチに長い間させる気なん?」

「さっさと行ってくるわ!すぐそこから出せるように俺頑張ってくる!待っといてな小春ぅ。」

一氏は白石が連れていかれた広間へと足を急がせた。

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