木兎光太郎の愛情

(名前視点)

脱力してベッドに沈み込む。中にあったものが抜かれるとまるで穴が空いたように感じるのは、もう病気でしかない。
何度も挿れられてイかされて出されて、体力はとっくに限界を超えている。さっきも私はされるがままだった。
「ちょっと起きるぞー」
「へっ? ……は、い」
木兎さんが仰向けに寝転がるその上に跨るように座らされる。私が座ったちょうど前が木兎さんの股間で、つまりつ私の真ん前に木兎さんのモノがある訳で。恥ずかしいのに目が離せない。あと、木兎さんの太腿が私の真下にある所為で、汚れてしまわないか気になってしまう。
「俺の足でオナニーしてもいいからな?」
「しませんっ」
見透かされたかと思った。正直、木兎さんの硬い太腿が私の入口に当たっていて、少し、ちょっと気持ちいい。けれどそんなこと、恥ずかしくて出来る訳がない。
「腰浮かすから、俺の腹に手ぇ乗せていいよ」
「……っ」
ふわ、と腰が持ち上げられる。力の入らない膝だけで身体を支えるのは怖かったので、言葉に甘えて木兎さんの身体に手をついて支える。
私の腰は木兎さんに両腕に支えられているようなものだから、勃ちあがった彼のモノが入口に当たるたびにいつ挿れられるのかビクビクしてしまう。
「力抜いてろよ」
私の返事は待たず、木兎さんの手によって腰がゆっくりと落とされていく。今までより深く、中が壊れるんじゃないかと思うくらい奥まで入っていく。
「ひっ……あっ、あ、むり……ぃ」
「もうちょっと、だからな」
「や、こわいっ……やめて……や、ぁあ、あぁっ」
ぺたり、とお尻が木兎さんの体の上に乗る。全部入ったんだ。さっきまで目の前にあったモノを想像すると、その形を確かめるように中を締め付けてしまった。
それをどう思ったのか、木兎さんはクスリと笑って宥めるように髪から頬まで撫でてくれた。
恥ずかしくなって目を逸らしていると、身体のバランスを辛うじてとっていた腕を取られて、両手の指を絡ませるようなかたちで奪われる。恋人繋ぎをした両腕と下腹部の結合部、それだけが私と木兎さんの触れている部分。
「ひぁああっ、ひんっ、だめっ、やっ!」
ぐんっ、と下から突き上げられる。まだ奥にいくのか、いけるのか。絶対無理。けれど木兎さんの動きは止まらず、肌同士がぶつかる音がするほど激しく抜き差しをされる。
苦しいのと、中が壊れてしまうんじゃないかって怖いのと、色々あって、恥じらいも捨てて懇願した。
「ぼくとさ、やだっ。こわれる、からっ、奥、おくやだ、こわいっ」
「いーよ、壊れても。」
「しんじゃう、こわれちゃ、ひゃっ、やだ、やだぁ!」
木兎さんは全然聞いてくれそうになくて、奥をガンガン突かれると本当に壊れてしまうんじゃないかと思う。
爪を立てるくらい強く繋いだ両手を握り締める私に、木兎さんは自信満々な顔で笑った。
「壊れても絶対、大好きだぞ」




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