ある午後の情景
薄く目を開く。薄暗い部屋のベッドの中で、クロアは身じろぎした。
窓は夕焼けの橙を受け輝いているが、まだ眠い。
もう一眠りしようかとぼんやりする頭で考えながら、胸に収まる黒い髪に目を落とした。
ルカはまだ寝ている。
片方の手で、クロアのシャツを握り締めながら寝息を立てている彼女が愛らしくて、胸が温かくなる。
その温かさがあまりに心地良いので、もうしばらくこのままでいようと決めるのに、そう時間はかからなかった。
艶やかな黒髪にそっと口付けを落とし、クロアは再び瞼を閉じる。
どこかで、誰かの歌う声が、子守歌のように部屋に響いていた。
*
リハビリ作品第一弾。SSSというか最早落書き。
これ以上長くすると筆が進みません……困った困った。
短いけど、恋人らしい日常のひとコマ。淡い雰囲気が伝われば幸いです。
ちなみにタイトルはみとせ嬢の歌から拝借。
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