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今はまだ知らなくてもいいお互いの話



ねぇ、エース。

私本当は時々エースを見つけてたの。気付いてなかったでしょ?私、情報屋だからエースのこと見つけるくらい簡単なんだもん。

でもね、姿を見ることはあっても、姿を見せることはなかった。いつもこっそり見ていたの。

だからエースは気付いてなかったよね。



―――怖かったんだ。

エースは私との約束も、・・・私のことも、忘れちゃってるんじゃないかなって。


あの日私から話しかけたのはね、賭けだったの。

もしエースが私をわからなかったら、もう待つのをやめようって。


でもエースは覚えててくれてたね。

約束も、私のことも。


今までずっと不安だったけど、もう不安なんてないよ。・・・嘘、やっぱりちょっと不安はあるよ。

エースは強いけど、あんまり無理しないでほしいな。


でもね、何があっても、たとえどんなに時間が経っても、私は待てるよ。

エースは絶対に私を迎えに来てくれるんだって、信じてるから。



エース、あなたをずっと待っています。


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なぁ、アカリ。

本当はオマエ、ずっと前から俺を見つけてくれてたんだよな。

姿は見たことないけどよ。

時々、昔の懐かしい視線を感じることがあったんだ。

小さい頃からアカリはよく、俺たちの遊んでるところをこっそり見てただろ?俺、気付いてたんだ。

あの視線を、時々感じてた。


さすが情報屋のアカリだよな!


最初は気のせいかなって思ってたけど、気のせいなんかじゃなかったんだよな。


俺不安だったんだ。

小さい頃からアカリは可愛いくて、大人になったオマエを見たことはなかったけど、オマエに会ったヤツらはみんな可愛いとか綺麗とか言うからよ。

アカリはとっくにイイ男と幸せになってるんじゃないかって。


でも待っててくれたんだな、ずっと。せっかく再会できたのに、ごめんな。


必ず、また迎えに行く。

今度こそ俺がアカリを見つけるから。

そしたらあの約束を果たそう。ずっとずっと、一緒にいよう。



待っててくれ、アカリ。