( 1/2 ) 「ちくしょー。総悟の野郎があそこまでドSだったとはー。」 思い切り握られた手をひらひらと振る。少し手形がついている。 「莉乃大丈夫だったアルカ!?」 「神楽ー。何故君は肝心な時にいないのよォ。」 「ごめんアル。ドSと同じ空気吸いたくなくて外で弁当食べてたネ。」 「え、呑気にご飯なんか食べてたの?」 ひでーや。この人ひでーや。 「まあまあ。沖田さんとも会えたしよかったじゃないですか。」 「よかったのか?会った結果がこれでよかったのか?」 「………、何とも言えません。」 コンコン ノックが聞こえ楽屋の扉が突然開く。 「TINKER'Sのみなさーん。リハーサルの準備お願いしまーす。」 「はーい。」 「おう、行こうか。」 ガタガタ、と席を立ちそのスタッフへ着いていく。銀時と新八は愛用の楽器を持って、神楽もバチを持つ。するとスタッフの人が私の方を向く。 「あの、マネージャーか何かですか?」 「はい?」 「いやいや違ェから。コイツ新メンバー。まだ発表してねんだ。」 銀時がフォローをしてくれる。 「そうですか!大変失礼しました!」 「い、いえいえ。」 頭を下げるスタッフを上げさせ道を案内してもらった。 しばらく歩き、大きな扉の前に着いた。それをスタッフ達は苦戦しながらも開ける。 「う、わあ。」 そこに広がっていたのはテレビでよく見るあのステージだった。 |