ためのうた

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要るものと要らないものが
世界にあふれ、あぶれ

ひっくり返った屑籠のとなり
大切、を見つけて抱き締めて笑う

抜け出せないと思われる
独り善がりの隙間から
窮屈なブーツを脱ぎ棄てて
裸足で触れた、根っこ

誰かのためのうたなんて
誰もうたっちゃくれないから
必死で水を吸い上げて
生きている、と彼はのたもうた



あなたのためのうたなんて
わたしにうたえはしないから
利害の一致を良い方へと
噛み砕いて呑み込むことにした