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廊下ですれ違う生徒たちから、冷ややかな目線やからかうような笑い声を送られる。
当たり前だよ!俺今パンツ一枚だもん!!どう見ても変態だよ!!恥ずかしっ。
これのおかげで山本を助けられたとはいえ、なんで毎回裸になるんだ。おまけにまた京子ちゃんにこんな情けない恰好みられちゃったし…。あいつが来てからこんなんばっかりだ。せめて皆が屋上から戻ってくる前に着替えたい。今なら教室に誰もいないだろうし―

「お?」
「(っているーー!!?)」

誰もいないだろうと思っていた教室。しかしそこには、1人の女子がまだ荷物も降ろさずに立っていた。タイミングが悪すぎるとしか言いようがない。最近遅刻気味だったその生徒は、今日に限ってギリギリに登校してきたらしい。

「え、沢田。そういう趣味があったの?」
「んなわけないだろーーーー!!??」

しかもなんか変な誤解されたし。不可抗力だから!俺の意志ではないから!!
否定を繰り返すも、相手はあきらかに信用していない表情でこっちを見てくる。ああもう、何て説明すればいいんだ!?リボーンのこととか死ぬ気弾のことなんて言えるわけないし!

「あー…その、とりあえず服着たら?その姿で何言われてもちょっと……」
「はっ!!」

確かにこんなことしてる場合じゃなかったー!
廊下のほうからクラスメイト達の話し声が聞こえ、すぐそばまできていることに今頃になって気が付く。……ダメだ、間に合わない。嗚呼また笑われる…。

「あ。わたし、でてったほうが良い?」
「今更どっちでもいいよ…」

結局自分の席でくつろぎ始めたそいつをしり目に、俺は急いでシャツを手に取った。


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